Mother (介護日記)
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今朝はとても気持ちの良い風が吹いていた。
なんかとても懐かしい気がした。
去年の今頃は、車椅子の母とあちこちに出掛けていたことを思い出したら、 通勤の途中で泣けて来てしまった。
これから仕事だというのに、目が真っ赤になっている・・・
どうしてこう、いつも泣きたい時は泣いちゃイケナイ状況なんだろうと思う。
しかし、逆に考えたらわかった。
私はいつも誰かと一緒にいるのだ。
家族とか、同僚とか、お客様とか・・・
でも、通勤の時にはひとりになる。
のんびり歩いていると、季節の移り変わりを感じることができる。
そこで、去年と同じ陽射しを感じ、風を感じ、
この過ごしやすいわずかな季節に水辺を眺めていると
母にも見せてあげたかったと
もっともっと、行きたいところがあったのにと
もっともっと、あちこちに連れ出してあげれば良かったと
ひとりだからこそ深く想い、そして泣きたくなるのだ。
すれ違う人は不思議に思うだろう・・・
こんなに気持ち良く晴れた日の朝っぱらから何が悲しくて目を赤くしているのかと。
更衣室でひとりボロボロと泣いていた。
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