Mother (介護日記)
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11時にケアマネージャーと新しいヘルパーのTさんがやって来た。
検診の予約時間がせまっているので、取り敢えずは顔合わせをしただけで、すぐにタクシーを呼び、ケアマネージャーと別れて病院に向かった。
病院に到着すると、私が運転手と料金の清算をしている間に、 Tさんがトランクから車椅子を降ろして準備してくれていた。素早かった。
以前、障害者料金適用の清算や車椅子の積み下ろしに時間がかかっていたが、 こうしてヘルパーが一緒なら車椅子の取り扱いや老人の介護にも慣れているから、 病院玄関や路上での乗り降りも随分スムーズになると思う。
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今日は内科が混んでいるようなので、 在宅介護のヘルパーIさんが来てくれる1時までに帰宅できるかどうかわからないので、 Iさんの施設に電話をして、Iさんの訪問時間を2時からに変更してもらった。 (結局、帰宅できたのが1時半だった)
いつもはただ黙って順番を待つだけの時間が、ヘルパーと一緒だと苦痛には感じなかった。 今日が初めてということもあって、母の病状やこれまでの経過などを一通り説明した。 特に母に話しかける時は補聴器をしている左側で、とお願いをしておいた。
このTさんは、ヘルパーを6年やって先月独立したばかりなのだそうだ。 ご自身のご両親も、兄弟や子供たちと順番で看たのだと言う。 私は家族の介護をしたら、もうこれでたくさん。 仕事としてやれるとは、今はとても考えられないが・・・
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私がトイレに行っている間に呼ばれたらしく、 ソファに姿が見当たらないので診察室の中待合に入ると、 Tさんが、車椅子のまま母を連れて来てくれていた。
母を立たせて、ダウンコートとフリースを脱がせ、ソファに座って待たせた。 Tさんはコートを持ち、車椅子をたたんで「私は外で待っています」と中待合を出た。
「あ〜♪ センセー、こんにちはぁ♪」
「今日も元気ですね(^_^;)」
「元気よ〜♪」
「はい、酸素濃度も96%、いいですよ」
「いい? ホントー? センセーのおかげ♪」
「はい、それじゃ、胸を診ますよ」
「え〜っ、センセーには見せたくない」
「それじゃ、目をつぶって音だけ聴きますよ(^_^;)」
「あら、そんな。遠慮しなくっても〜」
「いや、別に遠慮している訳では・・・(^_^;)」
昨夜の入浴の際に計った体重が、40kgを切っていたことを英単語で報告しておいた。 特に変わりもないので、次の検診はまた3週間後に決まった。
外に出ると、Tさんが車椅子を用意して待っていたが、それを見た母は、 「あら、これに乗っていいの? 貸してくれるの?」とトンチンカンなことを言っていた。
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会計を待つ間に、母をトイレに連れて行くことになり、こういう場合、 「私ひとりで大丈夫ですから」と言ってヘルパーに待っていてもらうべきなのか、 「それじゃよろしく」と言って、私が外で待っているべきか迷ったが、 母が初めての人にトイレの介助をしてもらうことに、どう感じるかわからないので、 結局、ヘルパーを含め3人で身障者用の個室に入った。
自宅でトイレに入る時と違って外出時には介助が必要なのである。 酸素ボンベを車椅子の背面に引っ掛けて持ち歩いているが、 カニューラ(チューブ)が短いので、 トイレ内で車椅子から下りて便座に移動する時には、 ボンベも一緒に下ろさなくてはならない。
Tさんがボンベを持って母の動きに合わせて移動してくれ、 私は、母を立たせて長いコートを脱がせて便座に移動した。
いつもは酸素ボンベを便座近くに転がしておいて、母を便座に誘導していたが、 改めて考えたら、結構大変だ。
今回は、少量だがおむつが濡れていたので、靴を脱がせズボンと股引を脱がせ、 おむつを交換しているうちに汗をかいてしまった。 ヘルパーが動き出したので、アレッ?っと思ったら、 私はズボンを忘れて靴を履かせていた(^^ゞ
身障者用のトイレの床が濡れていたら、おむつの交換などできないだろう。
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病院前に待機しているタクシーを無視して、いつものタクシーを呼び寄せた。 運転手さんは、私たちのことを覚えていてくれたようで、 「お客さん、ゴム(車椅子をトランクに積んだ後固定するための)持ってたよね?」と聞かれて 「はい」と返事をしたが、そのゴムがない。
行きのタクシーから降りた後、どうしたんだっけ?
ヘルパーさんが、行きのタクシーから車椅子を降ろした際、 タクシーの備品だと思って、そのままトランクにつけっ放しにしてしまったとのこと。
そこで運転手さんがすぐに、無線で本社に連絡をしてくれた。 結果的には、ゴムベルトは見つからなかったのだが、その対応がうれしかった。
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タクシーの中で、母は、首にかけたカードが気になって、私に訪ねた。
カードには 『今日は検診日です。○△病院、□◎先生に肺炎を診てもらいましょう』と書いてある。
「ありゅちゃん、これ、どうするの?」
「今、検診に行って来たところでしょう?」
「今?」
「□◎先生に会ってきたでしょう?」
「ううん、見かけなかった」 ヾ( ̄。 ̄;)
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コンビニに寄って帰宅したら1時半。
新しいヘルパーさんの事業所との契約書を交わした。
Tさんとほとんど入れ違いに、2時に在宅介護のヘルパーIさんがやって来た。
1週間連続休暇中のゆきっちが遊びに来たので、 簡単な引継ぎの後、Iさんにお任せして私はゆきっちとお茶をしに出掛けた。
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