Mother (介護日記)
Index|Yesterday|Tomorrow
今朝、2度寝をしようとしてふと気付いて良かった。 今日は整形外科(骨粗鬆症)の検診日だった。 しかも、予約票を見たら9時からになっている。 あわてて仕度をした。
昨夜は非常に冷え込み、頭から布団にもぐって寝たほどで、さすがに今朝は霜が降りていた。 しかし気持ち良く晴れて、タクシーの中から見る海は真っ青で、 このままどこかに遊びに行きたいくらいであった。
* * * * *
整形外科の待合室は混んでいた。 エアコンがついてはいるものの、少し肌寒いくらいだった。 1時間弱で呼ばれた。
まずは私が上着を脱ぎ、 おむつなどが入ったビジネス風ショルダーバッグを斜めに掛け、 さらに車椅子の後部に引っ掛けた酸素ボンベを左肩に掛けてから、 母を立たせてロングのダウンコートを脱がせ、車椅子を放置。 今日はベルト状のヒモを母の腰に通して、脇の下から支えながら誘導。
私はどうしても後ろ向きに進むので、 最近では診察室入り口のドアやカーテンを見かねた周りの患者さんらが開けてくれるようになった。
エルシトニンの筋肉注射を打つために処置室に入ると、母は突然ハイテンションになり 「注射? 私、注射すんの? イヤだよぉ。 注射は痛いからきら〜い!」 途端に処置室の患者・看護婦・医師らが爆笑し私たち二人に注目する。 ・・・この風景にも慣れた(^_^;)
「注射なんてしなくても、先生の顔を見てれば治るよ〜」 と、続けると、 中には「そうですよね〜」などと相槌を打ってくれるおばさまもいる。
担当医が「具合はどうですか?」と質問しても、 「具合? どう?」 などと私に聞いて来るので、私がもう一度聞き返すと 「具合? いいよ♪」 と元気に答える。
「話し掛けられるとうれしいんでしょうね〜(^_^;)」 と担当医が言った。 いつものフォサマックを処方してもらって整形外科は終了。 次の予約はまた1ヵ月後。
* * * * *
ついでに、 先月25日の耳鼻科受診で取り出した耳垢の検査の結果が出ているはずなので 予約外で受診することにした。
耳鼻科のM医師は、面倒くさそうに言った。
「ここまで来るの、大変でしょう。 耳はまだキレイだし、 このような状態(母の体調)を考えると、そんなにしょっちゅう来なくても 2ヶ月に1度ぐらいでいいと思いますけどねぇ」
両耳をザッと診ただけで終わりだと言うので、 「耳垢の検査の結果が出ていると思うんですけど?」 と質問した。
「あぁ・・・」 などと呑気にカルテをめくり、 「言いにくいんですけどねぇ、あれは“腫瘍”です。」
言いにくいも何も、どうしてこっちが聞かないと答えないのか?(-_-;)
「腫瘍ですか?」
「この部分にできているんですけど、鼓膜がないのでこっちに流れてくるんです。 それがあふれて脳にまわることもあるんですけど。 良性なので、今すぐどうってワケじゃないんですけど。 普通は手術して取ります。 でも、年齢的・体力的なこととか、今の病気のことなどを考えると、 そのままにしておくしかないでしょう。」
この先生の説明は、いつも良くわからない。 それでいて、質問しにくい雰囲気を持っている。 しつこく聞き返してみたが、どうも納得できるまでに至らない。 耳垢=腫瘍ではなかろうに。 腫瘍からあふれ出た分泌物が固まったものがあの大きな耳垢ということなのか?
「目の動きについても“気になる点がある”と言われましたが・・・」 と聞いても、 「あぁ、それは、別の先生が診たのでしょう?」 と言って逃げ、
「脳梗塞を予防するには、温度差に気をつければ良いのでしょうか?」 と聞いても、 「それは、そっちの専門だから、そっちで聞いて」 などと言う。
だいたい、医者になるにはすべての科について勉強をして来ているはずではないのか? “自分には関係ない”という態度が気に入らない。
カルテには、各科すべての資料がまとめられているのだから、 他の医師が記したことを代弁しても良いのだし、 それを元に自分の知識や意見を述べてもかまわないのではないか? その上で「詳しいことは科の担当の先生から聞いてください」 と言えば良いのに。
インフォームドコンセントなんて言葉も知らなそうな、 説明不十分なM医師との5分のやりとりで、すっかり私は不機嫌になってしまった。
帰宅後、ネットでまた調べる。
耳の腫瘍とは何か? “聴神経腫瘍”のことか? 良性だけど、大きくなると脳幹を圧迫する危険もあるとか・・・ 開頭手術? それは確かに大事(おおごと)だ。
間質性肺炎に始まり、 慢性呼吸不全、低酸素症、上咽頭ポリープ、無症候性脳梗塞、聴神経腫瘍。 今後考えられるのは、心不全、肺性心、脳梗塞、脳腫瘍・・・といったところか。
|