Mother (介護日記)
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今回は余程うれしかったらしく“京都に泊まりに行った”ことをしっかり覚えていた。
「ありゅちゃん、京都はいいねぇ。また行きたいよ〜」
まるで“明日にでもまた行きたい” という表情だった。
『旅行効果』 とでも言うのだろうか、今朝は母の行動に少しだけ変化があった。
いつもなら目が開いていても、こちらが声を掛けなければ起き出して来ないのに、 今朝は7時には起き出して、顔を洗い始めていた。
無理に旅行に連れ出して、帰宅後に熱でも出したら、それこそケアマネージャーに 『それ見たことか。だから自己満足なんだよ』と叱られるに決まっている。
しかし、その心配をよそに母が活動的だったので私もホッとした。
私は朝食にパンを食べるように言って、薬と水を用意してから二度寝をしてしまったが 8時半に起きた時には、母は居間に座ってテレビを見ながら朝食を食べていたので驚いた。
いつもは自分の部屋で食べている。
さらに、これにはレフティーに言われて気が付いたことだが、 テレビを自分でつけることなど、最近はまったくなかった。 時代劇など好みの番組の放送中に呼んでも、すぐに疲れてしまい、 ベッドに戻ってしまうのだった。
これは何を意味するのだろう?
いつもは、居間を使うことに遠慮がちだった。
それが今回一緒に旅行して同じ部屋で寝たことで、 家族の一員としての再認識につながったのだろうか?
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