Mother (介護日記)
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2002年07月06日(土) 不安材料

ゆきっちの車でSPAに行った時、湯上りに体重を量ってみた。

母は49kgにまで減っていた。
気が付かなかった。


前に量ったのはいつだったろう?と、母の日記帳をたどってみると、
『4月22日 体重53kg』との記録があった。
2ヶ月で4kg減ったことになる。


去年までは47kgだったのが、
入院後に歩かなく(歩けなく)なったことや、飲み薬の副作用もあって、
一時は54kgにまで増えていた。


担当医からは、食事を減らすようにと言われてはいたが、
特別に何かをしたわけではなく、全体に量を軽めにした程度だった。
しかし、8度の熱を出した今月1日は、水分以外にはまったく食べることができなかったし
その後もあまり食欲がないようだ。


確かに、晴れれば30度近くになり、健常の私たちでさえ食欲が落ちるのだが、
体重が短期間にこれほど落ちるとなると心配になってくる。


毎日見ている私はこうした母の変化に鈍感になっているようで、
ゆきっちから「お母さん、少しやせた?」と言われて気付く有様である。


たまにレフティーも「ばぁさん、顔がやせたんじゃない?」と言っていた。


先日木曜日の検診でも、担当医がそう言ったような気がする。
母はステロイドの影響で、一時は『Moon Face』と呼ばれる顔のむくみがあったが
薬の量を減らして来ているので、それが改善されたとの認識でいた。
障害者申請のために撮った写真などは、まさに『Moon Face』である。
その写真が比較対照となるので、現在の顔を見れば痩せたと感じる。


しかし私は、それはあくまでも“むくみが取れた”との認識だけで、
体重の変化としては捉えていなかったので、今回の変化には驚いた。


母の足の負担を考えれば、もとの体重に戻りつつあることは好ましいのだが、
2ヶ月で4kg減と言うのは、病的な気もする・・・




そこでまたケアマネージャーの発言を思い出した。




母は今、唇におできができている。

それを、先日ケアマネージャーが書類を取りに来た時に指摘され、

「唇はどうしたんですか? ヘルペスじゃないんですか?」と言われた。

「胃が悪いんじゃないでしょうか?」と母と私が言うと、

「胃が悪い時にはここ(口角を指して)にできるので、
 そこにできるというのはヘルペスじゃないんですか?」

知らないよ〜 だったらどうなの?

口唇ヘルペスだったら伝染るから、デイサービスは無理だって言いたいの?

「先日の検診では先生は何も言っていませんでしたが」と言うのがやっとだった。



ケアマネージャーには、それなりの医学知識があるとみえる。
この手の職業には、かつて看護婦だったと言う人も多い。

しかしどうであれ、本人なり家族なりを不安にさせるような発言は避けていただきたい。


そこで『私だったら、この場合、なんと言うだろう』と考えてみた。

「あら、唇、痛そうですね? どうしましたか? 胃が悪いのかしら?
 それともヘルペスかな?
 ヘルペスだとしたらウィルス性で人に伝染ることもあるから、
 デイサービスが始まるまでに早く治しておかなくちゃね。
 先生はお薬を出してくれた? 出てない? それじゃ、たぶん胃が悪いだけね。
 お熱の出たあとなんだし、胃腸も弱っていたんでしょう。
 こういう時は、良く噛んで食べるように気をつけてね。」と言うだろう。

例え、施設に帰ってから 「口唇ヘルペスができてました」 と報告するにしても、ね。



あぁ、それからもうひとつ思い出した。



パルスオキシメータの数値について、私が『91〜94%』だと言った時、

『91ですか? 91? あぁそれじゃ確かに、外の歩行は無理だわ。
 先生からは“在宅酸素療法”の話しはありませんでしたか?』 とケアマネージャーに言われた。

これも、医師が必要ないと判断していることに対して、むやみに不安をあおる発言である。

「そんなに悪いのだろうか」と、私は何か言われるたびにネットで検索を繰り返し、
一層神経質になっていくような気がする。

どこかへ遊びに連れて行かなきゃと思う気持ちも、
結局はタイムリミットを意識してのものだと思う。

ケアマネージャーは、母のことを
“デイサービスに連れて行けるかどうか”という観点でしかみていないようである。
そこには母の病状を心配するという愛情が見えてこないのだ。

所詮は他人。
所詮は職業。


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