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ぽやつよ。
ももら
MAIL
POYAP

2006年09月17日(日)
みにいった


えー。

先日じゃむすてっくに行ってきまして。

それまでのうすら寒さはドコへやら。
爽やかに晴れた絶好の見学日和となり
いろんなことを見て聞いて経験できて
楽しい楽しい1日になりました。

ほんとずーっと
コドモのようにワクワクしっぱなしだったけど

やっぱりテンションがばー上がったのは
しんかい2000展示。

あの港(ザンネンながら接岸している船はナシ)
あの倉庫?あの青いシャッター。
そしてその中に鎮座まします、しんかいさん。

なんたって前日に映画を見たばかり
いろんな場面が思い出されて
アタマからそりゃ湯気もでますわ状態のなか
おぼろげに聞いていた説明の中で興味深かったのは

調査船は1500回潜ったら引退
という目安みたいなものがあるということで

2000は引退するまで1419回潜ったそうで
単純計算で考えるとあと81回潜行可能
期間にして約1年の間まだまだ働けたらしいのですが
6500が誕生したことで
予算の関係上、2つの船を動かすより
2000をカバーできる6500をメインに動かした方がいい
ということになったそうで。

今回、施設を案内、説明をして下さった担当の方は
いまは定年で船をおりたけど
現役当時は年間300日は船にのっていらっしゃった
超ベテランさんで
その経験に基づいた説明やお話はとてもわかりやすく
やっぱり重みというか説得力があるし

なにより、
水の中という
ヒトとしてギリギリの状態のなかで多くのストレスを受けつつも
たくさんの調査をし素晴らしい成果をあげてこられたその誇りで
ハツラツと輝いていらっしゃるようにみえて
なんかやっぱスゲーと思いました。

いやなんかスゲーって、小学生以下の感想ですが

それぞれに使命があって
誰にでもなにかしらの使命が必ずあって
その使命も時に沿って変化していって

そんなことをぼんやり考えました。

ずっとがんばってきた2000は
いまは陸にあがって
その功績をひろくアピールする
大切な貴重な存在になりましたが
もしかしたら

まだイケるぜオレは

とか思ってたりして

だから
映画の中ではありますが
わだつみに名を変えて
最後の最期に大仕事
まさにでっかい花火を打ち上げたことは

男のロマンここに完結!
みたいな
そんな喜びを感じてほくそ笑みつつ
静かにあの展示場に佇んでいたりして。

なんて勝手に
しんかい2000のキモチを想像してみたり。


そんでなんせしつこいようですが
前日におのでらさんに会ってるもんですから
水圧実験説明なんかに至っては
鉄の玉とかガラスとかラーメン容器とかが
くしゃってなったりバリッてなったり粉々になってしまった姿に
うおスゲー!と興奮しつつ
なんか直視できない乙女なワタクシがいたりなんかして

そんなこんなの中で、テンションすこんと
頭ひとつ突き抜けて上がりまくったのは
赤いクッションが敷き詰められたお座敷仕様の
6500の操縦席(模型)に入った時でして
うおーこれだーこれをグリグリしたりココ押したりしてたよね?
てな感じで盛り上がってしまい、
説明担当の方もちょっとびっくりみたいな

あ、先に説明があったのですが
船内の内圧は地上と同じ設定で一定に保たれているので
特別な訓練などは一切必要なく普通に乗り込んで活動でき
だいたい朝から潜ってオヒルごはんは船内で食べて
夕方帰ってくるというスケジュールをこなすそうですが
なんたって狭いなかにヒト3人乗り込んで
トイレもないから使い捨て?の簡易トイレを持って行ったりで
これは相当のストレスになるようです。

また深海に行けば行くほど水温が下がってものすごい寒いらしく
モコモコのダウンみたいな作業着を着て乗り込むそうで
映画では見栄え重視のためかシャツ1枚でしたが
そんなんじゃ風邪ひいちゃうぞと。

もうひとつ改めてビックリしたのが
この船は電池というか電気で動いているそうで
燃料自体の重さとか経費とかの関連など詳しいことはよくわかりませんが
まぁ、環境のことを考えるとクリーンな電池運行はごもっともみたいな。
説明チラシに「夜は明日の潜行に備えて充電する」って書いてあって
なんかケータイ充電みたいな図が浮かんじゃってオカシくて仕方なかったりして

で、奥の方に2000の操縦席も展示してあって
これもたぶん作りつけの模型でしょうけれど
あのグリーンの椅子もちゃんとあって
その稟とした佇まいに
ここでおのでらさんは嗚呼
とか思ったらなんかもう畏れおおくて
こちらには座ることができませんでした。
でもいまになってちょっと後悔。
撮影には使われていないだろうけど、でもやっぱり座っておけばよかった。

そんなオーバーヒート気味のアタマを
すっかりなごませてくれたのは
深海のイキモノとして飼育展示されていた
一匹の蟹くんでして

このカニくん
深海4500mのところに住んでいたそうで
地上飼育にあたり、同程度の水圧をかけているのかと思いきや
なんとナンの圧もかかっていない
フツーの金魚とかいるような水槽で飼育されており
なんで圧が変わっても破裂したりしないで生きているかというと
甲羅の中に身がみっちり詰まっていて空気が入ってないから
みたいな説明があったのですがワタクシちょっとその仕組みが把握できず

そもそも何故そんな深海のイキモノを地上で飼育することになったかというと
ある日ひと仕事終えた無人調査船を引き上げたら、
その船にくっついてたようで一緒に上がってきちゃったらしく
地上圧の甲板を元気に走っていたところを発見されたそうで。

この調査船はたぶん、ぴたごらで紹介された
ハイパーどるふぃん号のことだと思うのですが
そんなでっかいモノに
体長10センチにも満たないカニくんがへばりついて
4500メートルの旅をしてきたわけで
怖かっただろうなー
でも案外うひゃー!すげー!とか思ってたりして

なんて勝手にその経緯を想像しただけで
ほにゃほにゃと腰にキちゃったのですが

目が退化していて見えないので
ごはんの時はエサをチョイチョイとカラダに触れさせて気づかせる
みたいな説明があり
そんなのんびり加減が更にまた腰にキて

実際にオキアミ(小えび)を与えると
ほんとに触れてからようやく「ぬぉ?!」って感じでエビに気づいて
大きな爪で大事そうにいそいそと抱えこみ
ゆっくりじっくりモグモグと味わい
そのモグモグもコレまたたいへんのんびりしており
食べてる最中に時折、
足を後ろの方にびろーんとそらせるというか
オシリをぷかーっと浮かせるみたいな格好をしていて
それがなんか「おいしいなー。わーい。」って
よろこんでるみたいに見えて
もうもう、かわいらしくてオカシくて
そっかーおいしいかーでももう少しがんばって食べようねー
って
腰くだけまくりつつかーさんの目で見守りつつ

あれこの感じ
なんかどっかで経験した覚えがあるような
腰くだけるどころか日々コレ腰トロケまくりにさせるイキモノ
もとい
こんなヒトがなんかどっかにいたよなーうふふーみたいな
そんな妄想にひとりハマってニヤニヤしちゃったりなんかして。


高度な技術と研究施設
その中で誇りを持って働くヒトビト。

常にキケンと隣り合わせで
大変なストレスを感じつつも
こういうイキモノに会えるたりすることが
すげー楽しいんだろうなーと思いました。

おのでらさんがドキドキしてたみたいに。


この広大な施設見学と
未来へ向かって行われている大きな研究の説明は
一本の輪ゴムから始まりました。

釣り糸が絡んでしまった海鳥のキモチになる
という体験を
まず初っぱなに行ったのです。

親指と小指に輪ゴムを引っかけ
その手を動かすだけで、その輪ゴムを外してみよう!という体験。
(もちろん反対の手も使わずどこかに擦りつけたりもせずにです)

ものすごいタイヘンでした。
手がつりそうでした。
とりあえずの制限時間30秒
めいっぱい藻掻き続けてやっと外れました。

で、その輪ゴムは使い終わったあと
すぐさまきっちり1本残らず回収されました。

ヒトにとってのホンのちょっとが
ヒト以外のイキモノにとっては命取りです。

深い深い
誰も行ったことのないような海の底にも
ビニール袋が漂っていたりするそうです。

ゴミを捨てるとき
このことをちょっと思い出すようになりました。

でっかいコトは
ちいさいコトの積み重ね。
そんなことを考えました。

海はひろいなおおきいなー。
でっかいヒトになりたいなー。


えー。

物理的にでっかいおのでらさんに会えるのもあとわずか。
この見学会で得たいろんな知識や感情で
また新たな見方ができるかなーとワクワクしつつ
ラストスパートかけて会いにいってきます。