ヤグネットの毎日
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2002年09月01日(日) 第二名神道路

 『この高速はいらない 高速道路構造改革私案』清水草一著(三推社/講談社)を読みおえた。
 昨日の日記で紹介したとおり、この本の中で著者の清水氏は現在建設中もしくは建設が予定されている高速道路の沿道をすべて走破し、その実態調査のもとに必要度や採算度という尺度で、高速道路計画についての具体的な提案をされている。僕は、著者の立場を全面的に支持するわけではないが、「政府や自治体や特殊法人の巨大な債務と不況とに悩む今の日本が、巨額の資金を投じて新たな高速道路を造るなら、より役に立つ高速道路の建設を優先すべきことは明らかだ」(「はじめに」より)という、いまの社会・経済情勢に即した、現実的な政策判断を提唱することには好感がもてる。無論、クルマ社会が自然や環境に与える負荷を真剣に考え、クルマ社会からの脱却をはかるべきだという、今日的なテーマは、一方に重く大きな課題として残されているが…。

 さて、城陽市に住むものとして無関心ではいられないのが第二名神道路の建設だが、本書では、大変興味深い分析と提言をしている。ここでは、著者の結論的な提言を紹介することにしたい。

●第二東名・名神は、御殿場ー草津間の部分開業とすべき。第二名神に限って言えば、工事の進んでいる名古屋ー草津間にとどめ、草津ー高槻間は建設中止。高槻ー神戸間は建設凍結とすべきである。
 
 これが、著者の結論だ。御殿場ー草津間は、すでに工事が具体的に進捗しているという現実的な問題に加え、交通量が全線にわたって、オーバーフロー状態で代替ルートも乏しいことをあげている。現在の東名の交通量緩和という目的で、この区間の建設はすすめてもよいのではないか、と主張する。
 他方、草津ー高槻間はどうか。京滋パイパスは、瀬田東から大山崎ジャンクションまでが開通し、名神のバイパスとしての役割を果たす。さらに、久御山から門真ジャンクションまでの第二京阪道路も建設中だ。これらが開通すると、京都ー大阪間は、「完璧」を通り越して、過剰な域まで達成する。
 第二名神に関しては、滋賀県の草津から西では、用地買収もほとんど始まっていない。日本最初の高速道路である名神の耐用年数を考えると、いずれ建設する必要性格が生じる可能性があるが、草津ー神戸間の建設費は約2兆5000億円と、あまりにも莫大だ。
 そこで、上記にあるような提言が引き出されるわけだ。著者は、「年に3度の渋滞を解消するために3兆円近い巨費を投じる体力は、いまの日本経済にはない。」とこの項を結んでいる。

 僕の住む城陽市の隣りの久御山町では、第二京阪などの建設が急ピッチですすみ、排ガスや騒音等種々の問題が懸念されているので、上記の著者の主張にもろ手をあげて賛同できる、というわけではないのだが、第二名神道路の建設に関する考えは、とても現実的で合理的であると考える。
 
 さあ、わが城陽市の幹部のみなさんは、この第二名神について、どういう分析と評価のうえに東上しての政府等への陳情や近隣市との「建設促進」の決起集会でこぶしを突き上げ、建設促進を叫んでいるのだろうか。広範な市民とともに、この点を明らかにすることが緊急に求められている。


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