2009年04月22日(水) |
金融機関の損失400兆円に迫る |
報 道 1、金融機関の損失400兆円に迫る IMF07―10年推計 2009年4月22日 日経 2、IMF:金融機関損失4兆ドル 3分の2、銀行部門−−来年末まで 毎日新聞 2009年4月22日 3、FRB:バーナンキ議長が金融革新規制に異論 2009年4月18日 毎日
以前記述したが、報道の通り、世界の金融機関の損失400兆円に迫るという。低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)関連の証券化商品や複雑な金融派生商品(デリバティブ)が金融ききを引き起こしたという金融システムを根本から変えようという動きが少ない。FRB:バーナンキ議長は、前段の金融システム批判に対し「実は、金融技術の革新は金融システムの効率化に多大な貢献をしてきた」とプラス面を強調。「技術革新を過剰に規制すべきではない」といっている。すなわち、金融機関に400兆円も損失を発生させる現行のシステム容認する姿勢なのである。金融機関の損失400兆円もの損失を与えてた責任意識が、ほとんど無いといわねばならない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 1、金融機関の損失400兆円に迫る IMF07―10年推計 2009年4月22日 日経
【ワシントン=米山雄介】国際通貨基金(IMF)は21日、ローンや保有証券の劣化に伴う世界の金融機関の損失が2007年から10年までの合計で約4兆540億ドル(約397兆円)に上るとの推計を発表した。金融システムの安定に向け、米欧の銀行はさらに合計で8750億ドル(約85兆円)―1兆7000億ドル(約166兆円)の資本増強が必要になるとの試算も示した。 「世界金融安定性報告」で明らかにした。金融機関が保有する貸出債権や証券化商品から生じる損失を推計。米国、欧州、日本の組成地域別に集計した。IMFが日米欧3市場全体の損失を推計するのは初めて。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2、IMF:金融機関損失4兆ドル 3分の2、銀行部門−−来年末まで 毎日新聞 2009年4月22日 【ワシントン斉藤信宏】国際通貨基金(IMF)は21日、国際金融安定性報告書(GFSR)を公表し、その中で、今回の金融危機の発端となった07年夏の最初の危機以降、10年末までに金融機関の被る損失が、世界全体で4兆ドル(約392兆円)に達するとの推計をまとめた。これまでは米国内での貸し出しに伴う損失をまとめてきたが、欧州や日本などへの危機の拡大を考慮し、改めて先進国全体での損失額を推計した。損失のうち3分の2が銀行部門という。 米国内での貸し出しに伴う損失は2兆7000億ドルに達し、1月時点の予想(2兆2000億ドル)より約23%拡大すると見込んだ。 IMFは、危機から脱するためには、将来の損失見通しも加味した上で、金融機関の健全性を厳しく評価し、資本を増強することが不可欠との認識を強調。金融機関の健全性を金融危機以前の水準に戻すために、先進国全体で8750億ドル規模の増資が必要になるとの試算を示した。 IMFは「銀行間取引の金利が低下するなど、金融市場の一部には改善の兆しも見られるが、多くの一般企業が銀行からの資金調達に苦しんでいる状況に変化はない」と金融システムの正常化には程遠い状況にあるとの認識を示した。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 3、FRB:バーナンキ議長が金融革新規制に異論 2009年4月18日 毎日
【ワシントン斉藤信宏】米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は17日、ワシントン市内で金融分野の技術革新について講演し、「低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)関連の証券化商品や複雑な金融派生商品(デリバティブ)が金融危機を引き起こしたとして批判の対象になっているが、実は、金融技術の革新は金融システムの効率化に多大な貢献をしてきた」とプラス面を強調。「技術革新を過剰に規制すべきではない」と、規制の行き過ぎに異を唱えた。
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