2009年03月23日(月) |
AIG賞与1億円以上73人:不信頂点に |
報道と資料 1、<オバマ政権>AIGで逆風、支持率下降止まらず 3月21日19時28分配信 毎日新聞 2、20州の司法当局が調査開始、AIG幹部への高額ボーナス問題 3月21日19時3分配信 CNN.co.jp 3、賞与1億円以上73人=米議会、90%超を税金で回収検討−AIG 3月18日6時12分配信 時事通信 4、世論と権力を敵に回すAIG 3月17日 米国発 金融危機関連情報
ウォール街への国民不信は頂点に達しつつある。AIGは4回にわたり計1700億ドル(17兆円)もの金融支援を財務省や連邦準備制度理事会(FRB)から受けている。実質破産しているAIG幹部73人に1億円以上の賞与を払っていたので国民の怒りが爆発している。
批判の矛先がオバマ政権に向かっている。AIGの巨額ボーナス問題への批判の噴出で大統領も「責任」を認める事態に発展、支持率もじりじりと下降を続けている。「いくらでも怒ることはできる。しかし、やるべきことは金融システムの大混乱を克服することだ」オバマ大統領は19日、遊説先のロサンゼルスでの対話集会で聴衆にこう訴えているが、国民の怒りが収まる気配がない。
報道では「オバマ政権の支持率は下降傾向に歯止めがかからない状態だ。ラスムセン社調査では1月の政権発足直後の65%から19日現在56%まで下落、不支持率は13ポイント増の43%に達した。AIG問題は支持率をさらに押し下げる可能性がある」と伝えている。
オバマ政権にとって、これからのAIGに対する追加支援は難しくなってきた。 下院で可決されたボーナス課税法案に共和党のベイナー院内総務は「政権の責任から目をそらせるための茶番」と酷評。法案に賛成した多くの共和党議員も金融機関への新たな支援には反対姿勢を強めているという。
AIGは「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」の保障残高を40兆円以上保有しており、政府の金融支援1700億ドル(17兆円)で収まるとは思われない。高額ボーナスを得ていた問題で、全米の20州の司法当局が調査を開始したこともAIGの大きな負担とビジネス上のマイナスになるだろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 1、<オバマ政権>AIGで逆風、支持率下降止まらず 3月21日19時28分配信 毎日新聞
【ワシントン及川正也】オバマ米政権発足から20日で2カ月が経過したが、最重要課題と位置付ける経済政策をめぐり逆風にさらされている。公的支援を受ける保険大手AIGの巨額ボーナス問題への批判が噴出、大統領も「責任」を認める事態に。支持率もじりじりと下降を続け、厳しい政権運営を強いられている。
「いくらでも怒ることはできる。しかし、やるべきことは金融システムの大混乱を克服することだ」
オバマ大統領は19日、遊説先のロサンゼルスでの対話集会で聴衆にこう訴えた。国民の怒りが爆発したAIG巨額ボーナス問題から世論の関心をそらし、経済政策論議へと誘導する狙いがあった。
オバマ政権の支持率は下降傾向に歯止めがかからない状態だ。ラスムセン社調査では1月の政権発足直後の65%から19日現在56%まで下落、不支持率は13ポイント増の43%に達した。AIG問題は支持率をさらに押し下げる可能性がある。
オバマ政権の経済政策への懸念も広がる。同社が19日発表した調査では、50%が政府の対策を「やり過ぎ」と回答、「不十分」の40%を上回った。巨額の財政支出や企業救済への反発などが背景にあるとみられる。
さらにAIGボーナス問題では事前に支給を阻止できなかったガイトナー財務長官に対する責任論が噴出。「オバマ大統領の政治的資産を激減させた」(ワシントン・ポスト紙)と厳しい報道が相次ぐ事態となった。
19日に下院で可決されたボーナス課税法案に共和党のベイナー院内総務は「政権の責任から目をそらせるための茶番」と酷評。法案に賛成した多くの共和党議員も金融機関への新たな支援には反対姿勢を強めている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 20州の司法当局が調査開始、AIG幹部への高額ボーナス問題 3月21日19時3分配信 CNN.co.jp
米政府の資金注入を受け公的管理下にある保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の一部幹部社員が高額ボーナスを得ていた問題で、全米の20州の司法当局が調査を開始したことが20日判明した。
コネティカット州ではAIGのリディ最高経営責任者(CEO)と役員11人に召喚状を送る方針。召喚状は州の消費者保護関連法案に基づく。ボーナスを得た社員リスト、関連契約書類の提出や注入された税金がボーナスに使われたのかの事実確認などを求めている。
同州の司法当局者は、税金を使って再建されている企業の従業員はボーナスの詳細を示す法的、倫理的義務があると主張している。同州にはAIGの従業員多数が居住しているという。
この問題では、ニューヨーク州司法当局が調査を始め、ボーナスを獲得した社員リストも入手している。ニュージャージー州のミルグラム司法長官は金融危機の引き金をひいたAIGの社員がボーナスを得ていたのかを調べたいと指摘した。ボーナスの受領者の一覧などをAIGに要求、5日以内の回答を求めた。この要請に多くの他州の司法当局も加わったという。
米下院は19日、高額ボーナスを受け取った社員に高率の所得税を課す法案を可決した。高額ボーナスの支払いは国民の強い反発を招き、オバマ大統領も「暴挙」と非難している。
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3、賞与1億円以上73人=米議会、90%超を税金で回収検討−AIG 3月18日6時12分配信 時事通信
【ワシントン17日時事】米政府の公的支援を受けた保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が従業員73人にそれぞれ100万ドル(約1億円)以上の特別賞与を支払ったことが17日、明らかになった。米議会では党派を超えて批判が拡大、賞与に90%超の税金を課し、国庫に回収する立法措置に着手した。 賞与支払いは、フランク下院金融サービス委員長あてのクオモ・ニューヨーク州司法長官の書簡で判明。最高額は640万ドル(約6億3000万円)にも上り、11人は支給直後に退職した。米メディアによると、AIGは総額4億5000万ドル(約445億円)を支給する計画で、既に2億2000万ドル(約218億円)が支払われた。 この問題で、グラスリー上院財政委員会共和党筆頭理事はラジオ番組で「(同社幹部が)辞任するか自殺するかしたら、若干わたしの感情も改善する」と発言、不適切ではないかと波紋を呼んだ。 上下両院の民主党は、従業員が賞与を辞退しないなら、最大で賞与の9割超に相当する税金を課す法案を提出する方針を打ち出しており、週内にも審議入りしたい考えだ。
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4、2009年03月17日(火) 世論と権力を敵に回すAIG 金融危機関連情報から 報 道 1、AIGの高額ボーナス、支払い阻止を オバマ大統領 2009年3月17日 日経 2、米AIG、巨額ボーナス既に支給=大統領、議会が猛反発 2009/03/17 時事通信 3、AIGの高額ボーナス支給 オバマ大統領が支払い阻止命じる 2009.3.17 産経新聞 4、経営危機「震源」にボーナス 最大で440億円 AIG 2009年3月16日 朝日新聞 5、AIG巨額ボーナス、「言語道断」とサマーズ議長 2009年3月16日 読売新聞 6、米AIGのボーナス阻止に向け法的手段を追求する=オバマ大統領 2009年 03月 17日 JST 7、米AIG幹部に最大6億円の賞与 政府管理下で再建中 2009/03/16 共同通信
オバマ米大統領は16日、政府支援を受けているアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の幹部社員向けボーナスについて「あらゆる法的な手段で阻止するようガイトナー財務長官に指示した」と明らかに更に「納税者に対する侮辱は全く正当化できない」と極めて厳しい口調で非難している。
ボーナスが、巨額損失を計上した複雑な金融商品取引を手掛けた部門の従業員らを中心に支払われているから問題が大きくなっている。この損失が原因でAIGは経営危機に陥り、公的支援を仰ぐ事態になった関係者になぜ巨額なボーナスを払うのか。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)の報道によると、「AIGは約400人の幹部社員に対する2008〜2009年2年分のボーナスとして計4億5000万ドル(約440億円)の支給を計画。1人あたりの最高支給額は650万ドル(約6億3700万円)となる」という。
世論を代表する米議会でも、下院金融サービス委員会のフランク委員長が政府に対し、ボーナス返還の可能性を模索するよう要求。これまで4回にわたり、合計1700億ドル超の公的支援を受けたAIGへの批判が急速に高まっている。サマーズ国家経済会議議長は15日のテレビ番組で「この1年半でいろいろひどいことが起こったが、今回のAIGの件が最も言語道断だ」と述べている。 AIGは世論と権力を完全に敵に回している。現経営陣の総退陣に発展するのではないか。
http://www.enpitu.ne.jp/usr3/bin/day?id=30290&pg=20090317
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