2009年03月16日(月) |
AIG「最終赤字」9兆6000億円に |
報 道
1、AIGで注入資金の不透明使用 高額報酬に批判沸騰 2009.3.16 21:20 産経新聞 2、景気後退「年内脱却も」 FRB議長、AIGに立腹 2009.3.16 11:20 産経 3、AIG「最終赤字」9兆6000億円に FRBがアリコに一定関与へ 2009.3.2 21:34産経
箇条書きにAIGの凄まじい内容をメモして置こう。
1、ウォール街への国民不信は頂点に達しつつある。 総額1億6500万ドル(約162億円)のボーナスが、「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」を扱う金融商品部門の幹部に支給される計画だ。
2 、AIGは4回にわたり計1700億ドル(17兆円)もの金融支援を財務省や連邦準備制度理事会(FRB)から受けた
3、バーナンキ議長は、幹部への巨額ボーナスなどが問題となっている保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の救済問題について「議論していて電話をたたき切ったことが数回あった」と明かし、最も腹立たしい事例だったと語った。
4、AIGの2008年通期決算は、992億8900万ドル(約9兆6000億円)に上る最終赤字となった。
詳しくは報道の通りであるが、財務省や連邦準備制度理事会(FRB)AIGへの支援は計1700億ドル(17兆円)に留まらず更に増えるようだ。これが総て米国民の負担となってくるのである。巨額の赤字がでる元凶は「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」なのである。
¬¬¬¬¬¬¬¬―――――――――――――――――――――――――――――――――― 1、AIGで注入資金の不透明使用 高額報酬に批判沸騰 ¬¬¬¬¬¬¬2009.3.16 21:20 産経新聞
【ワシントン=渡辺浩生】公的資金注入を受けて経営再建中の米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)で、公的資金の不適切な使用が相次ぎ判明した。幹部社員に高額なボーナスを支給する計画が明らかとなったほか、公的資金を受け取ってから取引先の欧米金融機関に巨額な支払いを続けていたことも発覚。ウォール街への国民不信は頂点に達しつつある。 総額1億6500万ドル(約162億円)のボーナスが、「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」を扱う金融商品部門の幹部に支給される計画だ。CDSとは証券化商品が焦げ付いた際の元利を保証する取引で、この保証契約を多数結んでいたAIGは昨年9月、経営危機に陥った。その後AIGは4回にわたり計1700億ドルもの金融支援を財務省や連邦準備制度理事会(FRB)から受け、政府が発行済み株式の約80%を保有するまでになった。 経営危機の“A級戦犯”とも言えるこの部門への高額ボーナスだけに、ガイトナー米財務長官は先週、AIGのリディ最高経営責任者(CEO)に電話で見直しを迫ったものの、AIG側は有能な人材を流出させないためにやむを得ないと説明。サマーズ国家経済会議委員長は「言語道断」と怒りをあらわにした。 また、AIGは15日、昨年9月以降、CDSの保険支払いや証券担保融資を返済した有力取引先を公表した。「誰の手にお金が最終的に渡ったのか」(米紙ニューヨーク・タイムズ)といった公的資金の不透明な使い方を問題視する世論や議会の圧力を背景にFRBが公表を求めていた。発表によると、米金融大手ゴールドマン・サックスに129億ドル、仏ソシエテ・ジェネラルに119億ドル、ドイツ銀行に118億ドルが支払われ、総額で約960億ドルに上る。 巨額の税金が、AIGの救済策を当時まとめたポールソン前財務長官の出身企業であるゴールドマンや、外国金融機関に流出、AIGの経営危機で取引先が本来負うはずの損失を政府が補填(ほてん)したことに等しい。 また、証券大手のメリルリンチが幹部社員約700人に1人当たり100万ドル(約9000万円)超のボーナスを前倒して支給していたことも、先月発覚している。 こうした血税を注がれる金融機関の厚顔無恥ぶりに、生活不安が広がる庶民の怒りは沸騰し、大衆系メディアの矛先はウォール街(金融街)の重役に向かっている。ABCテレビは、バンカメのルイスCEOが自家用ジェット機から降りる場面をヘリで撮影して放送。過熱する報道は「議会の責任追及にも圧力をかけている」(同紙)ほどだ。 オバマ大統領も先月の施政方針演説で「CEOたちは自分の給料を水増ししたり、自家用ジェット機に身を隠したりするために納税者のお金を使うことはできない」と述べ、公的支援を受けた企業の経営陣の報酬制限を打ち出している。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2、景気後退「年内脱却も」 FRB議長、AIGに立腹 2009.3.16 11:20 産経 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は15日放映のCBSテレビとのインタビューで、米国の経済危機について、不良資産買い取り計画や大手金融機関への追加資本注入などの金融安定化策の早期実行により「恐らく今年中に景気後退は終わるだろう」と述べ、年内の米景気後退脱却は可能だとの認識を示した。 また、幹部への巨額ボーナスなどが問題となっている保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の救済問題について「議論していて電話をたたき切ったことが数回あった」と明かし、最も腹立たしい事例だったと語った。 議長がメディアのインタビューに応じるのは異例だが「(米国は)尋常でない時期」にあり、国民に直接話し掛ける機会になると理由を述べた。(共同)
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AIG「最終赤字」9兆6000億円に FRBがアリコに一定関与へ 2009.3.2 21:34産経 このニュースのトピックス:金融業界 【ワシントン=渡辺浩生】米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が2日発表した2008年通期決算は、992億8900万ドル(約9兆6000億円)に上る最終赤字となった。同時に発表された救済策で、政府から300億ドル(約2兆9000億円)の追加支援を受けるほか、日本を中心に生保事業を展開するアリコなどの一定の経営権と優先株を米連邦準備制度理事会(FRB)に譲渡し、その見返りに債務を削減する。 AIGは政府の実質管理のもとで経営再建中で、救済策は昨年9月以来4回目。際限なく拡大を続ける支援に、納税者の批判が一段と高まるのは必至だ。また経営再建のために進められたいたアリコの売却は先送りされる見通しで、日本の保険業界再編の行方にも影響を与えそうだ。 同時に発表された昨年10〜12月期決算は616億5900万ドル(約5兆8000億円)の最終赤字で、四半期では全米企業で史上最大になるという。 支援策は、まずAIGの優先株を政府が引き受け、最大300億ドルの資金枠を設定する。傘下のアリコと香港に本拠がある保険会社は、全株式をそれぞれ特別目的会社に移し優先株をFRBに譲渡。これまでの支援で受けたFRBからの融資の返済に充て、最大260億ドルの債務を圧縮する。FRBはアリコなどの一定の経営権を得るが、完全売却は見送られた。 AIGは昨秋のリーマンショックで経営危機に陥り、FRBから850億ドルの緊急融資を受け、政府は79・9%の株式を取得。その後も400億ドルの公的資金を受けるなど前回までの支援額は1500億ドルに達した。 政府は世界中の金融機関とデリバティブ(金融派生商品)契約を結ぶAIGの危機は放置できないと判断。「市場が改善しなければ、さらなる支援が必要」(財務省)としている。
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