朝、コンビニに寄って車に乗り込もうとして ふと目に留まった女性は モデルのように背が高く ミニスカートから出た驚くほど白い足は 笑っちゃうほど長いのだった。
あまりに日本人離れしたスタイルに 美人だ。とか、かわいい。とか思うより先に なにやらすごいものを見てしまった気がして うわぁ。 という感じでいるそんな私の横を 彼女はサラサラな髪の毛をなびかせながら 颯爽と歩いて行った。 あれは一体なんという生物だろう。 私とは進化系統が違うのだろうか。
まぁ、私の祖先はプーさんですし。 (下半身丸出しなところとかを受け継いでます)
同じチームの後輩であるグッチくん。 春から2年目となり そろそろ本格的に仕事を振っても良いころであるが なかなかそうもいかない。
明日まで。 という納期の仕事について 彼はなにもリアクションをとろうとせず やったのか?大丈夫か?間に合うのか? と私がいちいち確認する始末。 測定条件についてちゃんと他部門に確認しておいて。 と言ったら、おもむろにカタカタメールを打ち出した。
明日までに測定しないとダメなのに なに悠長にメール打ってんの? 電話しなさい。 つーかもういい。俺が電話する。
条件を確認し、グッチくんに じゃこれちゃんと測定してまとめて送るんだよ?と言うと 「僕、測定の仕方が分かりません」ときた。
うふふ。 キミ面白いこと言うじゃないか。 えーと。どこ殴る?
これが納期の緩い仕事ならば 本人のためと放っておくか 仕方ないから教えてやるところだが 納期が明日に迫っている今回は 私がやるしかなく、大急ぎで測定し データを彼に渡してあげた。 ああ。なんて優しい先輩。
そして2時間後。 ね。そろそろ俺、帰るけどできた? と尋ねると このままじゃ終わらないので 一部だけ送ってあとは明日でいいですか? と言った。
いやぁ!キミほんと面白いね! まさか途中で帰る気なのかな?! あははは。そりゃすげーや! んで、どうやって殺って欲しいんだい?!
もうここまで甘えたこと言われるとさすがに私も頭にきて もういい!データよこせ。俺がやる! 彼からデータを奪い取り、 一心不乱にexcelと格闘。 そして終わったのが午前2時。 他人の仕事でここまで残業したのは初めてだ。
もうくたびれてしまって 「こんだけ助けたんだから、メシ2回かな」 という私の言い分は、決して言いすぎではないと思う。 私が逆の立場なら、喜んでメシをご馳走する。 しかしながらそれを聞いた彼は、元気にこう言い放った。
「分かりました。じゃー。メシ。付き合います!」
付き合うのかよ!奢れよ!
ああ。ダメだコイツ。
|