マジックスパイスが 仙台に満を持して出店。 という噂を聞きつけ コクさんらと共に食しに出かけたのだった。
札幌では有名らしいスープカレー屋さんであるところの マジックスパイス。 北海道出身でありながら実は私も食べたことがない。 コクさんらに 「有名店であるのでおそらく美味いのでしょう。行く?」 というカンジで店に乗り込んだまではよかった。 店に入ってメニューを見てみると 「マジックスパイス」じゃなくて「マジカルスパイス」の文字。
「マジック」であることを微塵も疑わなかった私は 一人激しく動揺し、恐る恐るといったカンジで 何も気づいていないコクさんらに 「あのー。ちょっと間違えたかも」と申告。 そんな正直者の私に向かってコクさんらは 騙したな。とか、バッタもん食わせる気か。とか 容赦ない罵倒を浴びせたのだった。 食べる前から散々な様子。
一体この店はマジックスパイスとどのような縁があるのか はてさてほんとに札幌から来たのか?などと 腑に落ちないことは多々あれど とりあえず、来てしまったものは仕方がないので 皆で仲良くスープカレーを注文。
ここでコクさんがおもむろに 持ってきたバックから タオルを取り出したので軽くびっくり。 実はコクさんは大の汗っかき。 以前、違うカレー屋さんに行った時は まるでサウナにでも入っているかのように だくだくと汗をかいていたのだった。 今回は前もってカレーを食すことを伝えておいたので どうやら彼は準備万端で望んだらしかった。 それにしても、ハンカチとかミニタオルとか そんなかわいいものではなくて 普通のフェイスタオルだ。 あなたは風呂にでも入りに来たのですか。
そしてあろうことか 彼はすでに汗をかいていた。 私は、まだ食べてもいないのになぜ汗を? と誰もが思う質問を投げかけてみると 彼は、いや。匂いで。 と衝撃的なことをサラリと言ってのけたのだった。 人間は匂いで汗をかけるんだ。すげーよコクさん。
これでカレーを食べたらどうなるのかと思ったが 案の定、コクさんはものすごい勢いで汗がでまくり 一口食べてはタオルで額を拭うという 非常に食べずらそうな食事法を敢行していた。
それにしてもすごい汗ですね。 するとコクさん曰く。 いいか? よくデブは「カレーは飲み物」だ。と言うだろ? 俺には違う。 俺にとって「カレーは運動」だ。
なるほど。 それでそんなに汗を。
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