気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
1.忘れるな、年々年を取るのだよと、語る会、略して忘年会 セルヴェスの時とは違いガルバルトの背は小さく三人乗るのはやっとだったが、無事街道に降り立つ事が出来た。 「上から見えたが、このまま街道を北へ行くとバンデン王国がある」 アニムが地図を取り出して言った。 「どんなところ?」 「大きな国だ」 「でも、嫌いなところだ。我や仲間を無理矢理手に入れようとする」 少女の姿に戻ったガルバルトは唇を噛み締めている。 「そうなんだ」 「今は少なくなったが、人間たちは竜騎士やらドラゴンライダーやらと騒いでは山に入って来ていた」 「今でもおるのか?」 「いる。物好きな人間が。我は山に来る人間たちに嫌気がさして森に棲むようになったのだ」 「なるほど」 「君たちには我に乗るということはしないようだ」 先ほど自ら乗れと言ったことは忘れてしまっているかのようにさらりと言った。
草うららか
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