気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
無駄遣い。 ロッジの外に出て見れば、暗い。このあたり全体が日陰になっている。 「ウィングドラゴン!?」 「セルヴェス!?」 「なんで!? まさか、温泉!?」 ドラゴンは、魂すら物質であり死後は何かの形となる。死の直前にバルクと会ったウィングドラゴン、セルヴェスは彼とともに旅をしたいと思ってか、死後剣の姿となった。それが、生前の姿となって空を覆ってる。 「セルヴェスなのか!」 バルクが叫んだ。 「バルク? ヒーガル=バルク=ビアソーイダか! そこにいたのか」 気づいたセルヴェスはするすると人の姿となった。板についたその変身は話すと長くなるので、省略する。 「なんなんだ? この温泉は? 悪魔が私をこの中に落としたのだが、急に力がみなぎって生き返ってしまったぞ。まあ、徐々に力が衰えて行くからたぶん、一時的なものだろうが」 「万能温泉らしい」 「まあ、いい。せっかく生き返ったのだから、そうだな......パンとシチューが食べたい」 セルヴェスは実に人間らしい笑みを浮かべて言った。
草うららか
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