|
気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
はくぼレースが開催されるような時期、世間は七月まっただか。 ロナと呼ばれているそのメイドは、クイスマークの秘書もこなしているとメイドたちは言った。それだけを話すとメイドたちは「仕事がありますので」と部屋を去り、一人のメイドはバルクたちを客室へ案内するとやはり「仕事がありますので」と去って行った。 バルクとヴェックスは始終落ち着かない様子だった。部屋は一人一人に割り与えられたが、固まっている方がいい、とヴェックスはルイの、バルクはアニムの部屋に落ち着いた。 四人は食事の用意が出来たとメイドが呼びに来るまで部屋の中で大人しくしていた。ただ、黙って時間が過ぎ去るのを待っていた。恐怖の時間が過ぎ去るのをただただじっと待つ。 「こちらにどうぞ。ご主人様も待っておられますので」 「ありがとう」 ルイは緊張がほぐれたかのように言った。心なしか、ほっとした表情をする。それでもバルクとヴェックスは剣の柄を放さないでいた。 「情けねーな」 と、バルクはぼやく。 「なんでこうも、ありもしねえ事でビクビクしなくちゃあ、ならねえんだ」 「それだけお主は勘が強いだけだ。気にするでない。むしろ、小生はそれで助かっている」 「疲れんだよ、結構」 「そうだのう、この次は温泉にでも行こう」 「ああ、そうだな」 その返事にアニムが少し笑む。
|