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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
気づけば、そろそろカウント二万ですねー。 メイド協会の見学できる範囲は狭い。 「ご見学の方ですね。こちらにどうぞ」 二十代後半のメイドに案内され、ちり一つない事務室に通される。 「ここは毎日交代で掃除をしてます」 「へえ、さすが」 泥汚れもない絨毯、ほこり一つない書類棚、磨き光るデスク。 「さ、こちらへお座りください」 革のソファもつやつやときれいにされている。ローテーブルにはレースクロスが掛かっており、さりげなく小さい花を活けていた。 「どうぞ」 別のメイドが茶を菓子を置いて行く。 「ここにいるメイドは皆、待機中のメイドですか?」 と、ルイが尋ねた。 「ええ、いつでも答えられるようにここには何人かのメイドが残る事になってます。失礼ですが、あなたは入学希望者ですか?」 「い、いえ違います」 「そうですか」 少し残念そうにメイドは言った。 「最近、メイドになる若い子がめっきり減ってしまって」 「それでも、ここに何人かのこっていると言う事は、メイドは足りているということではないのか?」 「いえ、実際三人のところを二人で抑えていただいたりと少しばかり人手不足なのです。同じように執事協会も人手が足りなくて」 「そうなのか......」 リンリン、と鈴がなった。 「伝書鳩が戻って来たわ」 「ここでは伝書鳩を使っているのか?」 「ええ、普通の郵便も使いますが、こっちの方が早いものでして」 メイドは立ち上がった。窓を開け、鳥箱を開ける。鳩が巣に戻ると鈴がなるようにしている仕掛けの箱。窓と連結している。 「ああ、また、クイスマークの......」 メイドの表情が暗くなる。 「クイスマーク?」 「ええ、もう何度も依頼が来ているのですが......。確か、あなた方はウォンテッダーの方々でしたね?」
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