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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
変な夢を見た時、夢占いの本があるのでそれを調べてみた。 「それでは治療始めます」 可奈は静かに言った。 「まずコレを敷いて、先生は真ん中に座ってください。そして、部長と貴乃ちゃんは何もしないでね」 「初めに聞いていいか? 何をする?」 「困った時は悪魔頼みです」 「あくま?」 「では、呼び出します。先生は出来るだけリラックスしてください」 「いや、出来ない」 可奈はかまわず、呪文のようなものをつぶやき始めた。 しいん......。 三十秒、何も起こらなかった。が、内山の足下が淡く光りだす。 「な、光った!」 「私も初めての事で、何が起こるか分かりません。何しろ今から呼び出すのは近代神話のニャルトラホテップ!」 「な、クトゥルフ?」 「部長、クトゥルフってなんですか?」 と、貴乃。 「うーと、創作神話っていうべきかなァ......」 と、良介。 「なんで、ニャルなんとか?」 「ああ、アレ、姿なき神だから」 「普通、逆ですよね?」 「著者の考えている事なんかずれてるから。それより、可奈ちゃんが召喚したかっただけかもしれない」 「ねえ、部長、すっごい危険を感じるんですけど」 「うん、だって、人間にはちっとも優しくないからね」 「でも、さっき創作っていってましたよね?」 「創作でも、それが世界に広まって信者が出来れば立派な神話なんだよ」 良介の説明が終わると同時に、それは現れた。 「こんにちは、皆さん」 それは、礼儀正しくお辞儀した。スーツ姿の男だった。 「ニャルトラホテップ?」 「いえ、そんなことより、私、こういう者です」 スーツの男は名刺を可奈に渡した。 『悪魔召喚制限規律審査員 久村 スミヨシ』 「久村、スミヨシ? 日本人?」 「いえいえ、悪魔ですが、私日本支部担当でして、親しみやすいようにこのような名前なんです」 男、久村はにっこりと笑った。
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