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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
にも関わらず、あんまり寝なかったような......。今日ははよ寝よう。うん。 彼女は虎に向かって言った。 「忘れていたの、今日契約更新しなきゃならないの」 「ほう。精霊とか?」 「うん、まあ。炎の精霊と水の精霊なんだけどね」 「では、私は適当なところで休んでいるから行ってくるといい」 「うん、じゃあ後でね」 魔法を使うものは、契約更新などの義務がある。これを逃すと、その精霊との契約が永遠に出来ないこともあり、忘れずに行わなければならない。 「あん、すてきなすてきな炎の精霊さん?出て来てん」 誰もいない広い場所を探すのも一苦労だったが、なんとか探して彼女はそう叫んだ。 「なんだ? クレンか。そういや今日、更新だったね」 現れたのは三十センチほどの小さな精霊だった。そして子供である。 「そうなのよ、精霊さん。またきれいな炎をよろしくお願いしますう」 「しゃーないな、クレン。でも、やけどに気をつけろよ」 「やん、もう、精霊さんの炎にやけどしっぱなしよ」 「じゃ、クレン。ここに血を」 クレンは人差し指をナイフで切り、精霊の額に乗せた。 「更新完了。じゃあ、またねクレン」 「ええ、また会える日を楽しみにしてるわ、精霊さん」 「ああ、疲れた......」 精霊の機嫌をとるのも楽じゃない。 「水の精霊様、今後もよろしくお願いいたします」 「わかりました、クレン殿。頭をあげなさい」 水の精霊はやはり三十センチほどの女性だった。きれいな容姿をしている。 「では、クレン。ここにそなたの血を」 「はい」 同じように額に切った指を乗せる。 「精霊様、今後も澄んだ水をお待ちしています」 「ごきげんよう、クレン殿」 虎の元にもどったクレンはくたくたになって帰って来た。 「更新は済んだのか?」 「うん、疲れた」 「だろうな。奴らに合わせるのは大変だろう」 「でも、いつも力になってくれるから」 ロクに剣も振れずに旅を出来るのは彼らのおかげである。だから年に一度ならいいか、と彼女は思う。 「半年後には、風の精霊と地の精霊の更新があるんだけどね」
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