気まぐれ日記
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2006年12月02日(土) 名前、名前、名前

 君の、君の名前、聞いてみてびっくり、さぁ、どうぞ。(おかあさんといっしょ)
 って、まだ主人公の名前とかはっきり決まってないときた。

 




 「虎!」
 人語を操る虎だった。
 「いかにも」
 稀に、人語を解し操る動物がいる。動物としては長生きをし、何かを得たもの。猫なんかが多いが、虎は初めてだった。と、いうか猫でもなかなかお目にかかれないものである。人間が生きているうちで一度でも会えばいい方だった。
 「虎......」
 彼女はもう一度つぶやいた。
 「そうだと言っている。この場にいる以上、とって食おうとは思わんから心配は無用だ」
 「そ、そう。それならいいんだけど」
 「ところで、お嬢さん」
 「何?」
 「何を読んでいるのか、聞いても良いか?」
 「いいけど? コレ?」
 「そうだ」
 「たいした事は書いてないわよ」
 彼女が手にしている新聞は、この街の情報も含めた新聞だった。だから、ケーキの特集などと書かれていたのだが。
 「それでもかまわない。なんと書かれている?」
 「今月、もっともおいしそうなケーキナンバーワンの店は、ファイブウィンのマロンケーキだ。だって」
 「ほう、ケーキ。まだ口にした事がない」
 「食べた事がないの?」
 「何しろ、人語を話し始めたのはつい最近のことだ」
 「そう、じゃあ、明日食べに行こうか?」
 悪い虎ではなさそうだ、と思い彼女は誘ってみた。
 「良いのか?」
 「いいわよ。どうせ食べに行こうと思っていたんだし。ところで、アンタ、お金持ってんの?」
 「オカネ? ああ、コレのことか?」
 虎は自分の前足に巻き付けた巾着袋を彼女の前に差し出した。彼女の手首の倍ほどある前足の巾着を広げる。
 「何コレ!」
 「何故か、私を前にした人が落として行った物だ」
 「ふーん」
 虎を前にし恐怖のあまり落として行ったのだろう、と彼女は考える。


草うららか |MAIL

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