気まぐれ日記
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良かったと……。 だって、ほんと売れてなくなる前に購入したようなもんだし。(今ってだいぶ良くなった? 旧型でも?) 去年あたり買ったんだよな。何かと節目にハード買ってる気がする。
「ご主人様、どうしてそれが価値がないのですか?」 勲章については私も詳しいことを知りませんでした。だから聞いてみました。 「これは祖父が持っていて初めて価値があるものなんだよ。でも、祖父はこれについてよく話をしてくれてね、これを見ると祖父を思い出す。だから私はこれを形見にもらった時うれしかった。祖父との楽しい時間が帰ってくるように思えてね」 「だから、盗まれたくないのね」 「だけど、なんでウォンテッダーとか雇わないんだ?」 「ああ、それは……」 廊下が騒がしくなりました。ドアが急に開きました。 「ここか!」 「なんだ、お前たちは?」 三人のウォンテッダーが入ってきました。玄関のメイドは多分、このウォンテッダーを止めることができなかったのでしょう。ご主人様は比較的落ち着いてらっしゃいました。 「別のウォンテッダーを屋敷に入れたのを見たんだよ! 貴族さまの考えることはよくわからねーが、不公平じゃねーか?」 「彼らはお客様だ。君たちとは違う。出て行きなさい」 「ふん、痛い目みねーと貴族様にはわかんねーよーだ」 このウォンテッダーたちが何を言っているのかよくわかりませんが、ともかくご主人様に危害を加えようとしているのが分かりました。 「やめてください」 私は、ご主人様の前に立ちはだかります。 「どけ! お前も怪我するぞ!」 「いいえ、どきません」 レイムさんは剣を抜こうとしてました。それをご主人様が眼で止めたのを見ました。ウォンテッダーの一人が拳を振り上げてきたのはそれからでした。 「きゃあ」 イザリアさんの声。でも、私は平気です。顔にちょっとなにかあたった程度でした。 「?」 「申し訳ありません。ご主人様。ほこりが起つかもしれません」 「いいよ」 「では」 私は殴った男の方の腕を掴んで玄関まで引っ張りました。あとの二人も一緒に。 「失礼ですが、招かれない方はこの屋敷に入ることは出来ませんので」 「な、なんなんだ、このガキ」 「くそっ、いったん引くぞ」 「お、覚えてろ!」 ウォンテッダーたちは逃げるように帰って行きました。客間に戻るとご主人様とレイムさん、イザリアさんが呆然と窓を眺めていました。 「どうかしたのですか?」 「リースリーズが、今」 「さっきの三人組が入ってきた時のごたごたでやっちまったんだよ」 「たぶん、窓から逃げたんだな」 やられた、と思いました。私は窓から身を投げ出しました。 「あっ!」 「バルディット!」 「うそっ!」
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