気まぐれ日記
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2006年08月06日(日) |
気づかれなかった お・ま・け |
ケロロの十三巻を買って、しばらくその本屋の袋を放っておいた後、袋が邪魔なことに気づき、片付けようとしたら何か入っていることに気づいた。なんだろ? と思ったらハンカチだった。気づかなかった分だけ得した気分。
「退屈ー」 イザリアはそう何度もつぶやく。船に乗って三日目。フォーランズに着くまで後四日かかる。 「暇ー」 退屈と暇。今はそれしか言わない。最初のうちは俺も、「しょうがないだろ」「我慢してくれ」と言ったが、言っても無駄だと思い黙っている。 船旅とは退屈なものだ。それに慣れて初めて真のウォンテッダーになれると言われるが、どうにかして暇をつぶすことが出来る者がウォンテッダーではないか、と思う。 甲板では旅芸人がタダで芸を見せる。時折見せる失敗はまだまだ駆け出しの芸人なのだろう。女たちが集まって会話している、ベンチで寝ているオジさん、はしゃぎ回る子供たち。いつもの風景だった。 その日の夕食中のことだ。 夕食は食事券に書かれている時間に来なければ食べられない。食堂とはいえ、船の中なのでいっぺんに人を入れることが出来ないからである。俺たちは書いている時間に食堂に向かい食事券を見せる。船の食事は全て同じだ。魚料理である。船に乗ったら魚料理しか出てこない。 飲み物は注文できるが、なくなり次第終了となる。 毎食魚料理ばかりでもイザリアは不満なく喜んで食べる。これだけは飽きないらしい。 「今日はカリカリに焼いた小魚なのね」 香ばしい香りを漂わせてそれは運ばれてくる。固いパンとチーズ、果物に柑橘類。もし肉が食べたい時は、干し肉を持参するしかない。
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