気まぐれ日記
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2006年06月29日(木) ほんでもって、まだ続く

 晴仁の話はまだ続きます。天才で田学のことはほとんど網羅しているっていう設定です。ほかにも設定があります。
 冬季はどういうわけか晴仁と付き合う同級生としてます。特に共通点もないこの二人が一緒にいるのは田学の謎の一つです。いや、友人同士なんですけどね。



 休日。田学ももれなく土日祝祭日休みである。
 金曜の放課後、中野冬季は野田晴仁を誘う。と、言ってもショッピング。
 「ハル、明日買い物付き合ってくれよ」
 「何買うの?」
 「ゲーム。臨時収入が入ったんだ。中古で何本か漁ろうと思って」
 「ポプラのミルクレープ」
 ポプラは近所のケーキ屋で、田学の女子学生に人気である。
 「ちぇっ、まあいいや。お前さ、どういうわけかゲームの良し悪しがわかるからな」
 晴仁は冬季ほどゲームはやらない。たしなみ程度に名作をやるくらいである。が、どういうわけかパッケージ、タイトル、あらすじなどでそのゲームの良し悪しを判断することが出来た。
 
 その次の日の午後、冬季はケーキ屋ポプラにて晴仁と一緒にケーキを食べている。
 「なあ、俺はお前がどういう格好をしようとかまわないけどさ……」
 「なら、いいじゃない」
 「こうしていると、その、恋人とかに間違われるというか、中坊カップル? みたいな?」
 「私はそう見られても別に? 思わせておけばいいじゃない。真実なんてどうせ誰も知らないんだから」
 「……ハルぅ」
 「なによ」
 「お前の趣味、なんとかなんねー?」
 「ならない」
 野田晴仁。女装が趣味である。


草うららか |MAIL

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