気まぐれ日記
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頃合。 えーと、パチンコ屋の事務、落ちました。 いいんだー、別に。パチンコやらないし。 あれに金をかけられないのは性分だからね。 そんなわけで、職安で仕事見つけて応募します。
一龍さまの勧めもありまして、mixi始めました。正直、まだどうゆうもんなのかよくわかっていなかったりする。
ブロード(弟)の話。(なんか、変な表現だなー) ブロードは山道にいる。非常に状況は厳しい。何故なら、後ろ以外周りは山賊に囲まれていた。 「よう、兄ちゃん。一人かい?」 「うん、まあ」 ブロードは目をそらして言う。厄介なのに会ってしまったといった表情で。 「有り金全部置いていけ。そしたら身包み剥ぐのは勘弁してやるよ」 「いや、案外きれいな顔してっから、人買いにでも売るか?」 「いや、男はやっぱ売れねー。女ならよかったのにな」 「いや、物好きなヤローもいるし、未亡人が自分の慰みに使うこともある。需要は少ねーがいねーことはない」 ブロードは逃げようと心に誓った。後ろは、崖だった。 「悪いけど、俺、売られたくないんだ。じゃね」 彼は自ら崖から飛び降りた。 「あー!」 「あいつ、自分から落ちやがった!」 「くっそ! 金づるが!」 ブロードにはその声は届かない。ただ、落ち行く自分がどこへ向かっているかを気にした。
「ん?」 「気づいた?」 気づくと、粗末なベッドの上だった。 「運がいいね。あなた、崖から落ちたのに怪我一つしてなかったわ」 少女は笑いかける。 落ちたときのことは覚えている。身体に強い衝撃が走った。生きていられるのは、彼に妖精主の一部が融合しているからだ。 あー、また利用してしまった……。 ブロードはゆっくりと周りを見回した。病院ではないようだ。箪笥などの家具、椅子などがある狭い部屋だった。 「ここは?」 「あたしのうち。一応診療所みたいなことをしているの。ベッドは客用だから気にしないで。あなたが村の近くに倒れているのを見つけたのはあたしなのよ。様子からして崖から落ちたと思ったから……」 「助けてくれて、ありがとう」 「無事でよかったわ」 「ところで、ここはどこの村?」 「名前なんかないわ。皆、この村から出ずに一生を過ごすから名前は必要ないんだって」 「へー、なら魔法はある?」 少女が止まった。そして、ゆっくりとブロードを見る。その表情が恐怖に変わり、 「きゃーっ!」 悲鳴を上げて部屋を飛び出した。 「? やべぇー」 村や町にとって、魔法関連の話は禁句になるときがある。もしかすると、ここはその類なのかもしれない。悪くすると、一生村から出れないと言うこともある。 ややして、男が数人ブロードに剣を向けて言った。 「貴様! 妖魔だったんだな!」 「はぁ、妖魔?」 「人に化けて、俺たちの魔法を奪うつもりだろ!」 「ち、違う!」 「やれ!」 「うわっ! やめっ!」 ブロードはベッドから起き上がって男が振るう剣をかわした。しかし、もう一人の剣が彼の脇に刺さる。 「ぐっ……」 「な、血? お前、本当に……」 「いやっ!」 先ほどの少女が入って来て、また悲鳴を上げる。 「エリュウス、すまないが」 「わかった」 エリュウスが指先が淡く輝き、宙に文字のようなものを書く。それが光となって残り、ブロードの脇の傷を癒した。 「か、回復魔法!」 しかし、全てを癒す前にエリュウスは力尽きて倒れてしまった。 「あんたにも、すまないことをした。血は?」 「大丈夫だ、止まってる」 「エリュウスには、そこまでが精一杯なんだ。勘弁してやってくれ」 「これで、十分だよ」 あとは、妖精主が治してくれるだろう、とブロードは思う。 「それにしても……」 昏倒する彼女を一人の男がベッドに寝せた。 「あんた、このことは内密に頼むよ」 ブロードはうなずいた。
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