気まぐれ日記
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合格しました。 はい、合格ですとも。 三級とはいえ、満点合格です。(申し込むと点数も教えてくれる) 就職せず(!)に勉強した甲斐がありましたよ。
四人は、領主屋敷の牢屋にいた。 「なんでこうなるんだ?」 ヴィニーに熱気が絡みつく。ファイアドラゴンの力が抑えられているとはいえ、ルヴィアの放つ殺気にも似た怒りがそうさせている。 姫様と呼ばれた女性は、彼らを誘拐犯だと兵士たちに伝えたのだ。当然、捕まって牢屋行きとなった。 「おなか、空いたな」 ヴィニーはつぶやく。三人もうなずいている。人間となったためにドラゴンたちも人間と同じように空腹になる。 「ご愁傷様」 そこに現れたのが、姫様と呼ばれるあの女性だった。 「あなたたちが悪いのよ、私に旅の話をしてくれればいいのに」 「とんだ我が儘な人間がいたものだ」 と、ルヴィア。 「なんですって!」 「まあまあ、ルヴィア。あの、お嬢さん。今からでも遅くないですか?」 と、ロイタス。彼は物腰が柔らかい。ただ、やはりドラゴンなんで、たまに扱いにくい時もある。 「ええ、私が面白いって思ったらね」 「さ、ヴィニー。頼みましたよ」 「ええ、僕が?」 「そうです。差し障りなく、お願いします」 ヴィニーは仕方がなく、話し始めた。 やはり、セルヴェスが恋人を失いその恋人の形見を探すという話した。ドラゴンということは伏せたというだけで、なんだか話は薄っぺらになったような感覚を覚えた。 「もしかして、あなたたち。旅を始めてまだそんなに経ってないの」 「ええ、そうなんです」 「セルヴェスの恋人、エミイシェルさんの形見に何か知りませんか?お姫様」 「頼む。丸いものとしかわからないのだが」 女性はしばらく黙っていた。そして、見張りに頼んで牢を開けた。 「わかりました。わたくし、全力をかけてセルヴェス様のお手伝いをさせていただきます」 『はあ!?』
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