気まぐれ日記
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昨日は朝から「なんか霧がかってるなあ、でも、湿ってるようでもないし」と思っていたら、ロシアの森林火災が原因の煙霧だった。 そんな遠くの国から飛んできたんだ……。 で、今週も一言。(つーか、個人的に恒例にしたい) かっけぇーよ、マジでかっけぇーよ!(ちょっとくさいけど)
「いや、やめたほうが良い。あやつらの中には魔族というだけでばっさりやるヤツもおるからのう」 アニムはしみじみと果実酒をすすりながら言う。 「なんか、あの一族、どんどん野蛮化してねーか?」 「どこにそんな一族がいるのだ? 人間の割に、危険だな」 「だから、どこでどういう教育をしておるのか……少なくともバルクはそんな男ではないのだがなあ……」 それから、メインの魚料理が出る。ブロードは話題を変えた。 「そういえば、ルイちゃんは?」 「……ああ、ルイならちゃんと総統をやっておるだろ。多分」 語尾をにごらせるあたり、アニムは確信がないと言っている。 「へえ、ルイちゃん。総統をやってるんだ」 悪魔族を治める者を総統というのだが、人間の言葉を借りただけで言葉自体の意味はない。 「総統……、噂を聞いたが、今は行方不明らしい」 「はあ?」 「なぬ?」 樹理の言葉でブロードはポロリと魚の切り身を皿に落とした。 「なので、今は総統不在で代理の者が動いている、と聞いた」 「ルイのやつ、どこで何をやっておるのか……」 「ルイちゃん、相変わらずだなぁ」 五十年は人間を変えるのにたやすい時間だが、エルフはせいぜい大きくなるだけで、悪魔族を変える時間ではない。種族が違うというだけで三人は三様の道を辿っている。 「ところで、お主らは魔族狩りをしているそうだのう。しかし、この船に乗っておる魔族を知らなかったりするのか?」 「?」 「なんだって?」 樹理が軽く驚いて魚から目を離した。そして、ブロードを見る。彼はオフィーリスから預かったメモを取り出し、見た。その一枚に、確かに『主に船上』と書かれたメモがあった。 「なぜ、見逃していた?」 「いや、だって船上と書いているだけだったし」 「もうすでに、二人ほど姿が見えないのだ。騒ぎ立てないが船長も知っておるし、小生も依頼された」 「……どっちが早くそいつをやれるか、か?」 「消滅させると小生の儲けがないのでのう。でも、そのメモ、情報が載っておるのだろう?」 「いいぜ、協力してやるよ。いいよな、樹理ちゃん」 「……」 樹理は無言だった。メモを目から離さない。そして、やっと口を開いた。 「相手が、こんなのでもか?」
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