気まぐれ日記
DiaryINDEXpastwill


2005年09月15日(木) ウィルスに悩まされて

 『見つかりました。隔離・処理できませんでした。手動で処理する必要があります……』
 どういうわけか、昨日そんな報告がでた。とうとう、ウィルスにやられたか! って感じです。でも、夜寝る前にやめてよね、眠いんだから。

 明日から、関東へ旅行です。当然、携帯で日記書きますよ。



 動かない身体を無理やり動かし、彼はよろめきながら歩いた。ドアを開く。鍵はかかっていない。ここから出る者はいないのだ。いや、出れるものがいなかったのだ、と教えている。細い廊下を壁伝えで歩き、その突き当たりのドアを開ける。写真が展示された広間だった。
 「……」
 夏目は、目のやり場に困った。そのおかげでエレベータにすぐ気づくことができた。下がって来ている。彼は廊下に戻った。少し、様子を伺う。どうやらあの病室に行くわけではないらしい。婦長が通り過ぎていく、院長も。なので、そうっとエレベータに近づいて、上へ向かった。
 「ここは……」
 エレベータから出る。そこが院長室だとすぐわかった。すぐに、その部屋から出る。見慣れた病院の廊下が現れる。このすぐ下が、森の診察室と言うことを知っている。
 もう少し……。
 階段を降りる。その診察室まで引きずるように向かう。ドアノブに手を掛けたところで、身体が崩れた。
 ここまでか?
 後ろから肩を叩かれた。
 「夏目君?」
 森だった。驚いた顔をしている。
 「あ、せんせい……」
 夏目が、ゆっくりと倒れた。
 
 セリナは泣いていた。それを井上が心配している。
 「セリナ、どうしたんだい?」
 「井上さん、私を病院まで連れて行ってください」
 「急にどうしたの?」
 「お願いです」
 「しかし、もう今日は遅い……明日じゃ駄目なのかい?」
 「今、すぐ」
 セリナはしつこく懇願した。最初は渋っていた井上もとうとう折れて、車を出した。
 「ただし、セリナ。君は入れないんだよ」
 「わかっています。でも……いかなきゃならないんです」
  


草うららか |MAIL

My追加