気まぐれ日記
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2005年07月16日(土) 面接 二人目

 が、やって来た。どういうわけか、最初から問題有りらしい。その答えは
火曜日に聞くことになると思うが……。

 
 人間の姿に化けた魔物が電車内にいた。話しかけたとたん、正体を現し襲ってくる。すぐに応戦して、倒す。
 「くっそ、邪魔なやつらだ」
 「ここに好んで来る人はいないと思うわ。話しかけないほうがいいわね」
 ついに一番車両についた。そこには、さやかと魔物が並んでいる。
 「さあ、その子を返すんだ!」
 魔物が襲ってくる。同時にさやかも姿を変えて襲う。
 「この子、さやかちゃんじゃない!」
 「みりゃ、わかるって!」
 またもや、偽者。倒しても、その先は運転席しか見えない。
 「上だ!」
 オードが叫ぶ。電車の屋根に上ると、そこに朱雀がさやかを隠すように立っていた。
 「ここならば、逃げられまい。よくぞ、玄武、青龍、白虎を倒してくれた。これで私は、四つの世界を牛耳ることができる。あとは、お前たちを殺すだけだ。最後に言いたいことはないか?」
 「ああ、最後じゃないけどな」
 と、オードは不適に笑う。彼は戦いで魔物の肉を食べつぎ、ガルーダとなっていた。
 「あんたなんか、やっつけちゃうわよ」
 「忘れたか? 私には……」
 「いつまでもバリアに守られているなんて思ってないでしょうね」
 「ああ、頼むぜ、総長!」
 『だから、総長でないっつーの。しかし、朱雀認識。起動する!』
 イレイサー99から光がほとばしる。朱雀をまんべんなく包み、朱雀を守るバリアが消えた。
 「愚かな! これで勝てると思うのか? 私は四天王、朱雀だ!」
 朱雀は羽根をばたつかせ、炎を起こす。オードがその前に竜巻を起こし炎を風で押し返した。
 ダノはドラゴンソードを構え、くちばしで襲いかかる朱雀を防ぐ。シルアはサイコダガーよりも効果の高いサイコソードで攻撃、タジュトはまたどこからか拾ってきた武器を手にはめていた。猫の手のような武器だった。
 「人間ぶぜいが!」
 朱雀が四人に向かって煙幕を張る。皆が黒い煙に包まれ見えなくなる。オードが竜巻を起こそうとしたが、見えないので他の仲間に影響を与えかねない。シルアもタジュトも闇雲に武器は振れない。しかしダノは迷わず朱雀の首に剣を刺した。
 「な、なぜ……」
 「総長が、教えてくれた」
 朱雀が断末魔を上げ、消えていく。そして、後ろにさやかが残っていた。
 「やったぜ、総長」
 ダノは、完全に朱雀が消えた空間を見つめ、つぶやいた。
 「ダノさん、すっごーい!」
 さやかが黄色い声を上げる。この都市世界から朱雀の恐怖が消えた。

 「そう、兄さんが……」
 さやかに総長のことを話すと、彼女はすぐにそれを皆に伝えた。まだケガをしている者が多かったが動けない者を残して、彼らは墓標を作った。遺体無き墓の前で皆が黙祷した。そして、さやかとダノたちを残して去っていった。
 「これ、君の兄さんの鉢巻だけど……」
 「それは、兄さんがダノさんに託した物だから、お願いです、ダノさんが持っていてください」
 「うん、わかった」
 差し出しかけた鉢巻を、自分の頭に巻いた。
 「結構似合うわよ、お兄ちゃん」
 「そうか?」
 「さやかちゃん、これから、どうするの?」
 「もちろん、がんばるわ。いつまでもメソメソしてられないもん。だって、あたしが二代目総長だもん」
 「そっか」
 「そうそう、これ朱雀を倒したときに落ちていたんだけど」
 さやかがポケットから赤い球体を取り出した。
 「ああっ、クリスタル!」
 「これ、もしかしてダノさんたちに必要なもの?」
 「うんうん、ものすごく必要!」
 「よかった、そんな感じがしたの。だっていかにも重要ですってひかってたんだもん」
 塔、さやかの世界ではタワーと呼んでいる場所で、彼女と笑って別れた。彼女はもう朱雀が襲ってこない荒地でバイクを走らせる。
 「さやかちゃんって、強い子だね」
 タジュトが感心していた。
 「二代目総長って、大丈夫かしら」
 「ま、大丈夫だろ」
 「ああ、彼女には守ってくれるやつらがたくさんいるんだぜ」
 四人は再び塔の中へ入っていった。


草うららか |MAIL

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