気まぐれ日記
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なにが嫌なのかは、書きません。書いたら余計腹が立つから。
地下道へ逃げ込んだ四人。そこにはレールが敷いてあった。 「これ、なんだろう?」 「レールね。ここを電車が走るのよ」 「でんしゃ?」 「ここは栄えた街のようだから地下鉄が走っていたのね」 シルアが言う。 「どうしてそんなこと知ってんだ?」 「シルアって、いろいろなことを知ってるよね」 「エスパー種族は時々いろいろな情報がテレパシーや予知能力で流れてくるの。あの世界になかった物事をいろいろ知っていたのは、このためなの」 「俺もたまに予知能力を持った魔物になるとそういうことが起こるぜ」 「へえ……便利だな」 「いいえ、知らなかったほうが良かったこともたくさんあったわ」 「……そうか」 暗い地下道を歩いていると、少女が手招きしていた。 「こっちよ。この近くに街があるわ」 長いポニーテールを翻して少女は走りさった。 「ついて来いってことか」 つきあたりの階段を下りるとまた別のレールが敷いた道がある。そして、また階段を上る。そこに、先ほどの少女が魔物に囲まれていた。 「いや!」 「さあ、こい。来るんだ!」 「いやったらいや」 ダノは思った。これも助けなければならないのだろう、と。そう思うが先に、タジュトやオードは魔物に向かっていた。
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