気まぐれ日記
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なので、ささっとやります。
「お前たちが、入隊希望者か」 白虎にはすぐに会えた。意外にあっさりと。 その名の通り白い虎。ただし上半身は人間のように、下半身は虎の胴体だった。まるで人馬のように。しかし、その顔はもちろん虎そのもので、鋭い目をダノたちに向けている。 「早速任務を与えようじゃないか。初仕事にしては大役だ。ジャンヌという女を捜せ。この世界のどこかにいるはずだ。おっと、足が必要だな。グライダーを使うといい」 「わかった。しかし、その女が何かしたのか?」 「要らぬことを聞くと命がなくなる。覚えておけ」 「ああ、肝に銘じておく」 「あと、裏切るなよ」 ダノたちは、謁見の間を出た。ここは浮遊城。白虎が構える城だった。かなり広く複雑に入り組んでいるが、入り口から謁見の間まで一本道でいけるようになる。 「あーはっはっはっ」 出るなりタジュトが笑った。 「なんだよ、タジュト」 「なんでって、お兄ちゃん、さっきからかっこつけすぎ」 「そうね、いつものダノさんらしくないって言うか、ほんとどうしちゃったの?」 シルアまで笑う。 「出来るだけ、白虎の信用買うために演技しているだけだ」 「あれ、演技なの〜」 「馬鹿、声がでかい」 「とにかく、信用を買いたいのなら、ジャンヌさんという人を捜しましょ」 グライダーは城の出入り口にある。エンジンをかける。 「操縦わかるの?」 「なんとなく」 「なんとなくって……やめて〜!」 シルアが叫ぶ、しかしグライダーは走り出し加速し、雲の中を突き進むように飛び上がった。
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