気まぐれ日記
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田中学院は、結構まともな名前を使っているので、実在すると思っていたけど、本当にそうでした。実在する「田中玲子」様。すいません。 なんか、新しくはじめたばかりなのにこういうことして脱線してますね。十四日もそうですね。
お払い儀式は、静かに行われた。 「これで、大丈夫だろう」 と、貴乃の父。 「そうかしら?」 と、貴乃。 「まだ邪気は残っています」 と、可奈。 「どう?」 と、良介。これは自分に憑く『魔』に向けての問いかけ。恒例の降霊会の時、いつの間にか彼に憑いた『魔』。良介と同じ姿をしているが、これは憑いた相手の姿になるということらしい。ちなみに、この『魔』は、全人類が人のために思う気持ちにならなければ消えないという「結局自分が一番かわいい」という思いの『魔』である。 『ぜーんぜん。しっかしよ、あの人形にはおもしれーもんが憑いているな』 と、『魔』は自分のことを棚にあげてしゃべった。 「っと、とにかく夜になるのを待つだけだ」 貴乃の父はそういって、切り上げた。
その真夜中、お雛様が動き出した。まっすぐ、貴乃の父のものへ向かう。 「うわああ!」 その悲鳴に貴乃が飛び起きた。そして、自分の父の部屋に向かった。 「どうしたの! パパ!」 「ひ、雛人形が!」 苦しそうな声。見ると、女雛が貴乃の父の胸にある。 「これは、どういうこと?」 「これは、お嫁に行きそびれて一生を独身ですごした女性の怨霊なの」 「そういえば、雛人形はすぐ片付けないと、嫁にいけないってよく言うね」 「可奈ちゃん、部長!」 「いやあ、いいもの見れました」 「わたしも」 良介と可奈はいつの間にか貴乃の家にいた。 「可奈ちゃんが、真夜中に絶対何か起こるっていうから……」 「わたしの読みもはずれずにすみました」 「たぶん、日中には何も憑いていなかったんじゃないかな」 「じゃあ、今が払うチャンスってこと?」 貴乃は御札を懐から取り出した。パジャマ姿で。いつも身につけているらしい。 「いらっしゃい、式神ちゃん。あの怨霊食べちゃえ」 人魂のような白い丸いものが現れて、雛人形を飲み込んだ。そして、雛人形から怨霊が消え、白いものは満足そうに消えた。 「すてき。やっぱり貴乃ちゃんの式神は最高」 「久しぶり見れてよかった」 可奈と、良介も満足そうに帰っていった。 「なあ、貴乃」 「何、パパ」 貴乃の父は、雛人形を手でどかし、起き上がった。 「あいつらは、何しにここに来たんだ?」 「見に来ただけよ。さ、もう呪いも解けたみたいだし……」 貴乃は人形を持ち上げた。 ころっ…… 女雛の頭が転げ落ちた。
その雛人形は、高山家の押入れにある。その人形の元の持ち主は、気持ち悪がって引き取れないと言ったのだ。不幸中の幸いだが、貴乃は複雑だった。 初めて手に入れた雛人形の女雛は首がもげて接着剤でくっつけたものだったからだ。
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