気まぐれ日記
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あーもー、どうでもいいやって感じではじめます。
拓馬は自宅に戻り、タバコを吸った。夕方のことである。十二時まで時間は長い。彼は吸いながら考えていた。 何故、道子はさらわれた。続いて洋も。そして、何故パグを放さなければならないのか。 考えついた結論は、犯人は何も考えていないだろうというものだった。つまり、犯人はその時の思いつきで洋を誘拐し、わざわざ夜中の十二時に一人で来いと言ってきたのだ。 「ふだけた奴だ……」 だからといって、家族を誘拐されたらいい迷惑だ。
その頃、道子はとある場所に閉じ込められていた。妙な文を書かされたりして彼女はどうにかして、ここから抜け出そうと考えていた矢先、洋が加わった。 「洋、あなたも捕まったの?」 「母さん、無事だったんだ。よかった」 「お父さんは?」 「母さんが誘拐されたから、一応警察に届けにいったけど……でも、あの人にはお見通しらしくて、警察署に電話してたよ」 「そう……とにかく、ここから脱出しないとね」 ドアには鍵がかかっている。窓は小さく出るには無理だった。 「こんなとこから出るのは無理だよな」 「うーん……私はもう限界まで来てるんだけど」 道子が困り顔で言う。 「何が?」 「とにかく、早く出たいわね」 その時、ノックが鳴った。 「はいるわよ」 入ってきたのは大柄でたくましいといった女性だった。不釣合いなメガネをかけている。そして、道子と洋を誘拐した張本人だった。 「あなたが、どういうおつもりで私たちを誘拐したのかわかりませんが……」 「まあまあ、とにかくおなか空きませんこと? 軽食をご用意したの。お食べになって」 と、ピンク色のランチボックスを差し出した。 「そんなことよりも」 と、道子はボックスを受け取って洋に渡す。 「何かしら?」 と、女性はたじろいだ。道子が真剣に見つめているからだ。 「お手洗いはどこかしら」
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