気まぐれ日記
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昔、青春アドベンチャーで聞いた「レッドレイン」という話。最近ブックオフにてその本を見つけたら、作者が思っていた人と全く別の人だった。(笑)ラジオドラマやっているとき、よく聞いてなかったんだなあ……。
ヘネシーは剣を抜いてまっすぐに立つ。だらりと腕を下げる。 「何をなさるの?」 と、マルアニア。 「少し、訓練をさせてもらう。危ないから下がって」 「まあ、やはり訓練は毎日必要なのですね。拝見していてもよろしいかしら」 「構わない。ただ、もう少し下がって」 マルアニアは興味津々で、ヘネシーの言葉に応じた。剣の切っ先は地面についていて、腕も楽にしている。実際、彼女の剣は大剣でかなり重い。それを片手で持ち上げるのは、歴代のビアソーイダ王族の特徴でもある。 目の前に、敵がいるように……。 妹のフレクアは、実にうまいんだがな……。 ヘネシーはそれが苦手だった。何故なら、想像通り敵が動くわけではないからだ。 それでも、剣を振り上げた。想像なんてものは想像でしかない、と思うとばかばかしくなるのだが、実際フレクアはそうして強くなっているのだ。ゆっくりとだが確実に。 一通り素振りをしたが、あまりぱっとしない。不満足だったがもう剣を想像で振るう気がしなかった。 「いまいちだな」 「ここでは、だめですの? 見ていてとても楽しかったですが」 「そうか?」 「ええ。踊っているかのようでした」 剣術を見たことのないマニアニアには楽しかったらしい。 「そういえば、大盗賊の若頭シトロンをご存知ですか?」 「知らんが」 「彼に剣を持たせれば無敵とかと聞きます。まあ、世間の噂話ですけどね。さあ、お茶にしましょう。喉が渇いたでしょ?」 彼女は、そう言ってお茶をする準備をするため屋敷に入っていった。 「大盗賊か……」 ヘネシーは、少し興味を持った。そういわれてしまえば一度手合わせしてみたくなる彼女だった。
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