気まぐれ日記
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ちょっと楽しみにしていたケーキバイキング。それが、本日だけで6千人の客が来た。明日は日曜日。それよりも人がやってくるかもしれない。それならケーキ屋さんでケーキを買って食べた方がよいと、家族会議(ものの数分)で決まった。
「本当に魔族を切れるのか?」 ヘネシーも魔族を切ることは出来る。もしかしてビアソーイダの血筋かもしれない。 「ああ、信じがたいことに」 カシスは苦笑いで答える。 「魔族を切れるのはティママンの剣だけなんだ。でも、あの人は普通の剣で倒してしまう」 と、べグゼッド。ティママンと聞いてイーリスはすぐに伝説の英雄のことを思い浮かべなかった。 「ティママンって……英雄のこと?」 「そうなんだけど、実際は魔族だから」 「ふうん」 お茶はカップに少し残っていたが、冷たくなっていた。それを取り替えると言ってメイドが入ってきた。 「どうぞ」 メイドが部屋を出ると話は再開する。 「ティママンは魔族なんだ」 「ああ、なんだかお間抜けな理由でこの世界に残った魔族で今も生きてる」 「何でそんなこと知ってんだ?」 「会ったことがあるから」 べグゼッドがカシスを見て言った。 「で、あんたはどうして、この時代に?」 イーリスは言葉少なく手短に説明した。突然、何人かが受けなければならなくなった時間の障害。そして、行き着くところはわからないことも。 「へえ、でも偶然にしちゃ出来てるね」 そうだ。こうして先祖に会った。千年も昔の次期王に。 「まあ、全く知らないところに行かなくて良かったよな」 カシスは、楽天家らしい。その気楽さで彼は安心できた。 二杯目のお茶が冷めるころ、べグゼッドは立ち上がった。 「そろそろ、戻ろう。夜更かしするとグオンがうるさいから」 「あいつ、ほんっと、うるさいよな」 「仕方がない。夜は彼の時間だから」 グオンは今でも、夜が活動時間だ。見た目には一日中活動しているようにも見えるが、昼間は休んでいることが多い。 「さ、戻るよ」 ろうそくの火を移して、部屋のろうそくを消した。あたりが急に暗くなる。 「ランプもあるけど、もったいないからね」 質素なのは、ここも変わらない。
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