気まぐれ日記
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白玉粉であんこつつんで白ゴマつけてあげる。それをテレビ見ながらやったら、一時間半くらいかかりました。 でも、食べるのは十分もしない。
「梶元さんも見えるんだ」 夏目は驚いて言った。 「も、ってなんだ。も、って?」 「今日、見える人に会ったから」 「そんなのすらりと言うな。つーか、お前もこれが見えるってことか?」 梶元は蝶々の幻を指して言った。 「まあ……」 「かわいい蝶々ですね」 「この……セリナちゃんも? まさか、妖精が宿ってるなんていわねえだろうなあ」 「うん、その通りなんだけど……」 「……」 しばらく黙って梶元は口を開いた。 「俺、変なわけ?」 「俺にもそれが見える基準っていうのはわからないけれど、信じようが信じないかは関係ないみたいです」 夏目はきっぱりと言った。森からちらっと聞いたことはあった。患者のことを聞くのはタブーだが、そのくらいのことを話すのは問題ではない。 「さっきから聞いているけど、お前なんか当事者みたいな人の言い方だな。なんか知っているのか?」 当事者もいいところだ。 夏目が原因だったかもしれない。 しかし、あの時夏目は、何も出来なかった。夏目でなくとも人間ならば、何も出来なかっただろう。今のような結果で終わったのはまだ幸運だったのだから。 「だけど、今のところ無害だから」 「ふうん……。まあ、そういうことにしとくよ。悪かったな。もしかして聞いちゃ悪いことだったか」 「あ、いや。俺にはうまく説明できないことだから」 「私にも無理なんです」 梶元はその話をそれきりにして、世間話をしはじめた。彼は話し上手でセリナを笑わせていた。だいぶ日が傾いたころに梶元の家を出る。 「すっかり話し込んじまったな。引き止めて悪いな」 「いいや、楽しかったです」 「梶元さん、またうちに来てくださいね」 「セリナちゃんもね」 梶元は玄関先まで夏目たち見送った。仲良く帰る二人をみて、少しうらやましかった。
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