気まぐれ日記
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2004年08月15日(日) 日曜ですが

 最近サボっていたので、続き。


 だいぶ涼しくなったころ、夏目は礼を言って、梶元の家を出た。
 「トーマ様!」
 セリナが夏目に向かって、飛び出してきた。
 「セリナ? どこに行っていたんだ?」
 「ずっと、悪い人に捕まっていたんです。でも、逃げてきました」
 「そうか、大変だったね。でも、どうしてここに?」
 「カメラ使いました。さ、帰りましょ」
 「それは、出来ない。君は、セリナじゃない」
 目の前のドールはセリナそっくりだが、別のドールだ。
 「本物のセリナはどこだ?」
 「……どうして、お分かりなったんですか?」
 「最近さらに言葉が流暢になって、俺のことを、ちゃんと『とおまさま』と呼ぶようになったんだ。それと、セリナはカメラで追わなくても俺の居場所くらいわかるから」
 「そんな……。セリナはドールではないの? 私と同じドールじゃないの。なのに……」
 「君は、誰?」
 しかし、答えはなくそのドールは走り出した。
 「待って」
 夏目は追いかけた。幸い外はあまり暑くないが、彼は走るのは苦手だ。相手はドールで追いつけるわけがない。
 「来ないで」
 そのドールが立ち止まった。
 「あの子には……」
 「あの子? セリナは?」
 「とにかく、私はあなたのドールになるためのドールなの。でも、あなたは私を拒んだ。だから私についてきても、あの子には会えない。私は、もう戻る場所がない」
 行き場のないドールは、メーカーに返される。彼女の記憶は消去され、別のプログラムが仕組まれる。彼女の場合は、少し違う。多分、セリナをコピーしたのなら、彼女にはコード番号も何もない。そんなドールは、違法とされて、廃棄処分になる。
 (セリナは井上さんが特別登録しているので大丈夫だけど……)
 「じゃあ、おいで。ただし、うちじゃないけど」
 「どういうつもり?」
 「悪いけど……ある人に会ってもらうよ」


草うららか |MAIL

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