気まぐれ日記
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暑い日が続く。唯一の冷房器具は「うちわ」 もう、身体がしょっぱくてかゆい。(汗で) 日に三度シャワーしたいです。
今日は誰にしようかな……。
ヴィニーの日記
まさか、ドラゴンと旅をするとは思いもしなかった。しかも、三人も。 「銘酒ドラゴン殺し?」 「物騒な名前だね」 セルヴェスは元はドラゴンで、今はほぼ人間だった。その見た目もあまり変わらない。しかし、やはり元がドラゴンなんで時折奇行に走る。今も、店に並んでいた酒を覗き込んでいた。一緒にルヴィアも見ていた。こちらは見た目は美人のお姉さんだが、気性の激しいファイアドラゴンだ。今は封じられえいる状態なので、炎を吐くということはないが、怒らせるとその周りが高温になる。妖精主でも封じ切れない部分があるようだ。 「お酒の名前だよ。別にこれを飲んだからってドラゴンが死ぬわけじゃない」 「前から聞きたかったんですが、お酒とはどんなものですか?」 と、ロイタス。優男の姿をしているが、やっぱり妖精主に封じられたフローズンドラゴン。ただし、その周りは常に涼しい。あんまり怒ったりしないからわからないけれど、多分、本気で怒ったりしたらまわりは凍り付いてしまうだろう。 「僕は、まだ飲んだことないからわからない。けどね、」 僕は、周りにいた大人たちの話と実際見た経験に基づいて説明した。 「人生を好転させたり暗転させる飲み物。飲むと明るくなったり暗くなったりする飲み物。人によっては良い人になり、乱暴になる人もいる。百薬の長ともいうけれど、身体を壊す飲み物。やめようと思ってもやめられなくなるっていうことも聞いたことがある」 「……なんだか、よくわからん」 セルヴェスが言った。 「大人が飲むものなんだ。ためしに飲んでみたら?」 そんなわけで、いつもは食事だけだが今夜は三人の前にグラス一杯の酒が置かれた。 「においは、ぶどうだね」 ルヴィアがグラスを持ち上げて鼻を近づけた。 「ぶどうを発酵させて作るんだ他にも、麦とかメイとかいろいろあるけど」 「で、これがドラゴン殺し?」 「うん。この街の銘酒だからね」 とにかく、三人は同時にそれを傾けた。同時にグラスを置いたが、反応はまちまちだった。 「うぇっ」 ルヴィアには合わなかったらしい。顔をしかめている。ロイタスはやや渋い顔を作っている。 「うん、おいしい」 セルヴェスは好きなようだ。 「これのどこがおいしい? セルヴェス」 「どこがって……うーん」 「悪くはないんですが……」 ドラゴンも、好みの味覚は違うらしい。その日は、みんな一杯でやめてしまった。 が、次の日。 ルヴィアとロイタスが、体調の不調を訴えた。 「二人とも、どうしたのさ?」 「なんだか、吐き気とずつうがしてね」 「こんなに身体がつらいのは、初めてかもしれません」 「二日酔いだ」 「二日酔い?」 と、聞き返してきたセルヴェスは平気のようだ。 「お酒を飲みすぎると、次の日まで残るんだ。すっごく辛いらしいけど……」 どうやら、セルヴェスはほとんどドラゴンじゃないから二日酔いにならずにすんだようだ。二人は、封じられただけだから、二日酔いになったのだ。 つまり、「銘酒ドラゴン殺し」の名はダテじゃないってことだ。 それにしても、ワインをグラス一杯飲んだだけなのに、恐ろしい酒だ。
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