気まぐれ日記
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2004年07月12日(月) 毎回の悩み

 何を書くか、だね。 
 京都の友人が気に入ったという、例の二人の話でも。
 ちなみに、フレクアの双子の兄の名前、忘れた。

 フレクアとゼデューは南西の島、メリーレイク島に流れ着いた。本来ならばサルディクルディ大陸に向かうはずだったが難破しかけたために、メリーレイク島に緊急入港した。
 「まったく。ついてないですわね」
 「まあ、これも旅の醍醐味です」
 ゼデューの言葉に彼女はあきれた。何故なら、何か悪いことが起きても彼はいつもこの台詞を吐くからだった。
 (きっと、自分が殺されかけてもこの台詞を吐くんでしょうね……。)
 と、彼女は本気で思った。
 港に近い喫茶店で軽い食事をしながら今後の行き先を決める話をしていた。本来ならばサルディクルディでまともな依頼を探すつもりだったのだが、田舎に「ど」が付くメリーレイク島であれば、今までに受けていた依頼と大した変わらないだろう。
 猫探しに始まって、牛追い、犬を追い払う、畑の見張り、渡り鳥の調査などなど、彼女が思い描いているものとは程遠い依頼ばかりだったのだ。その依頼を受けるのはいつもゼデューである。
 「あ、そういえば知ってますか?」
 ゼデューがトマトソースを絡めたパスタをフォークでまきながら聞いた。
 「何を?」
 「ここは、悪魔が降りる島とも言われているんですよ」
 「ふーん」
 毎度のことながらゼデューは各地に関して結構物知りだった。長く旅をしていたということは聞いていない。
 「ねえ、あなたはどこの出身?」
 ふと、尋ねてみる。今までお互い、身のうちの話はあまりしたことがない。いつでも聞けると思うからなのかもしれない。
 「はあ、生まれたのはアインマルト島で、五歳までは妖精主の大陸のイレグディンド、その後クレンム大陸の南のほうに住んでそれから……」
 「どうゆうご家庭?」
 「はあ、両親共に商人ですから……」
 「……」
 自分の家庭のことも言えないが彼女はため息をついた。
 「ああ、ただ一度も行ったことがない国はビアソーイダくらいですかね」
 「あっそ」
 小さくぎくりとしながら彼女は気のない返事をする。
 「一度行ってみたい国ですよ。小さいながらもにぎやかな国で、噂によると王族の方々は皆剣術に長けていて放浪癖があるとか。面白い国ですよね」
 「そうね」
 彼女はかなりぎくりとしながら気づかれないよう平静を装っている。
 (まあ、別に隠すことじゃないけどね。)
 ただ気恥ずかしいので、黙っていた。
 「で、なんでここは悪魔が降りる島って言われているわけ?」
 「ああ、一説によりますと、悪魔がすむ世界とこの島の上空がつながっているって言われているんですけど……本当に降りてきたって言う話は……」
 そのとき、
 「大変だ! 空から悪魔が降って来たぞ!」
 と、外から声がした。
 「……」
 「……」
 彼女たちはしばらく顔を見合わせていた。


草うららか |MAIL

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