気まぐれ日記
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2004年06月04日(金) 最近のはまりもの

 なんてことない。パソコンのおまけのようなゲーム「スパイダソリティア中級」 しかし気づくと寝る時間すんでいたり……。

 歩くとは何十倍も時間がかかることだ。よく人間はできるなと彼は思った。ようやくルヴィアの住む洞窟の前にいる。
 「おい、ルヴィア。私だ」
 洞窟の入り口に向かって彼は叫んだ。声が反射して響く。しばらくの沈黙後、地響きのような音がして、それは向かってきた。
 赤く輝くドラゴン……ファイアードラゴンだった。
 「その声、セルヴェスかい?」
 「ああ、そうだ。久しいな、ルヴィア」
 ヴィニーがあんぐりと口を開けている。ドラゴンの姿に驚いているのか、彼がルヴィアと話しているのに驚いているのか、その両方かもしれない。
 「なんだい、その姿は?」
 「ああ、これはな……」
 彼はここまで来た事情を話した。ヴィニーのことについても。
 「それは、自然に抜け落ちたものじゃないか。そんなもの、今どうすることも出来ない」
 ヴィニーが手に入れたうろこは、自然に抜けたものでそれはめったにない、という。
 「ああ、やっぱり」
 「それより、セルヴェス。人間になって楽しいか?」
 「まあな。少なくとも退屈はしない」
 「馬鹿馬鹿しい」
 「馬鹿馬鹿しいと言いながら、人間の言葉を使っているだろ」
 「お前が使ってくるからだ!」
 「どうだ、ルヴィア。私と一緒に……」
 「この、大馬鹿!」
 ルヴィアが彼に向かって火を吐き出す。すさまじい熱風が来たかと思えば猛火が彼らを襲った。
 「ぎぃやああああ!」
 ヴィニーが悲鳴を上げる。彼は少し笑った。
 「元気がいいな、ルヴィア」
 炎が収まると、彼らは火傷一つなくその場に立っていた。
 「セルヴェス……」
 目の前に、赤いワンピースを着た女性が、恨めしそうな声を出した。
 「これは、一体どういうことだ!」
 「似合うぞ、ルヴィア」
 「勝手に変えるな! なんだこれは」
 「人間の若い女の姿だ」
 「しかも、かなり美人だよ」
 と、ヴィニーが小声で言う。
 「人間の雌にだって?」
 「違う、ルヴィア。人間は雌といわない、女とか女性とか」
 「うるさい! 早く元に戻せ!」
 「しばらくは元に戻さん」
 彼はそこから立ち去ろうとする。
 「ヴィニー、うろこはもう、諦めろ」
 「えーっ! そんな……」
 「私と一緒に来るか?」
 「……うん。掃除当番よりはいいかもしれない」
 「じゃあ、決まりだ」
 「ちょっと待て!」
 ルヴィアの制止は聞かず、もと来た道を歩き始める。
 「……わかったよ! いけばいいんだろ、行けば!」
 ルヴィアの声がこだました。


草うららか |MAIL

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