気まぐれ日記
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急いでいます。
「右手が戻った」 魔帝は自分の右手を見るのは初めてだった。人間同様手のしわの刻まれ方は左と違っている。 「お前、悔しいか? 全力を出しても、あのスノムウェインは消滅しなかったんだぞ」 右手はなにも答えない。 「魔帝、どうだ? 自分の本当の右腕は」 目の前に、黒髪の男が立っている。つかみ所のない飄々とした男だった。 「つまらんことを聞くな。早くもとに戻したらどうだ?」 「その腕に力が戻らない限り駄目だ。しばらく腕だけ療養しろ」 「わかった。酒をたっぷり飲めばいいんだな」 「方法は任せる」 「そうだな、こやつの代わりといってはなんだが、管理人代理を立てねばならん。あの人間たちをわし等の都合で巻き込んではならんしな」 「私が行こうか?」 その男の言葉に魔帝は震えた。 「主が行ってどうすんじゃあー!!」 そして、叫んだ。続ける。 「運命新であるお主が……て、いうかお主が行ったところで向こうは大混乱じゃ! その件についてはセアレに頼んである」 「冗談だ。面倒なことはしない」 「……」 男、運命神は去って行った。
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