気まぐれ日記
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札幌のイベントにて配布する予定。うふふ。いえ、見てもおもしろくないかもしんない。 「俺、魔王に頼まれて探し物をしてたんだ。そしたら偶然、フレクアの母さんがもっていたんだよ」 「それが、眠らせていたものか?」 「ああ、俺にはそれが見えたんだ。そうなればおびき寄せることができる。ある程度意識をもった魔力ってやつだな、あれは」 「意識を持った魔力?」 「俺が勝手にそう思っただけだが、あの魔王があんまり説明しないとこみると、やばいもんだろうなあ。でよ、俺はそれを取り込んで、体のほうは眠っちまったってとこだ」 「なるほどのう……」 「でも、逃げないようにつかんでいたんだよ。意識はな。奴が遅いから逃がしちまった」 「ちゃんと、捕まえましたよ」 と、声だけがする。 「魔王! 出て来い」 やれやれ、と少年は現れた。長い銀髪のかわいい顔した少年である。その本性を知るのはこの中ではブロードしかいない。 「捕まえたってどういうことだよ、見えないじゃねえの?」 「あなたが触れることにより、一時的に見えるようになりました。意外なこともありますね」 「でよ、それ、相当やばくねえ?」 「ええ、まあ、確かに……」 少し、たじろぐ少年。 「おい、魔王。世の管理人なんだろ? わかる部分だけでいいから教えろ。もしかしたら、クレンムのあの村の件も、その魔力のせいじゃねえのか?」 「ううっ」 どうやら図星らしく、更にたじろぐ少年。 「それが、どんなものか、説明が欲しいのう、魔王」 「あう……。わかりました。こうなったらバルクさんたちにも協力していただきます」 少年は開き直った。
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