「象」。
この動物に対して、大抵のヒトが<優しそう>なイメージを持っているだろう。 というか、僕もそう思う。因みに僕は動物占いは象であるのでR。 象は、とても優しそうな眼差しでヒトを見つめている、とヒトは思っている。 でも象は、いろんな気持ちを(実は)持っているのである。例えば、憎しみ、怒り、なんて感情も、持っていたりする。 その事を、人間はあまり考えなかったのである。
ある日の昼下がりの午後、そこはとある国の森の奥深く。
象の「ポッド」は、日本から来ていた中年の観光客を背中に乗せていたが、(象のご主人や近所の原住民達、そして他の日本人観光客達は、その場にとても和んでいた)本当にあっけないような感じにその出来事は起こった。 ポッドは背中の中年男性をポーンと宙に舞わせ、そんなに間を置くことなく、前左足で踏み潰されたのである。
その一連の出来事は、本当にあっという間であった。
原住民の一人は、こう叫んだ。「俺たちには俺たちのルールがある。 象は、寛大で優しい心の持ち主の象徴なんだ。特に動物というものをよく知らないやつにとっては特にな!」 これを聞いた象は、それを胸に刻み、その意味を体全体に震わせていた。
「ヒトがどう思おうと、知ったことじゃない。我々像には象の考えがある。 だからといって、人間と対立するつもりはない。ただ、正直いわせてもらうと、今は暴れたい気持ちだった、本当に。 人間で言うところの理性のようなものが、さっきは体の外に飛んでしまっていた。 許してくれとは言わない。もう済んでしまったことだ 。 でも一つ言わせてくれ!」
ポッドは、一呼吸置いてこう言った。 「物事は、そう簡単には変わらない。 でも、そうだとしても、<その>ルールは、自分達の、象社会のものではないんだ!」
ポッドの仲間の象たちも周りにいたが、静かにその様子を見守っていた。
その晩、ポッドは原住民数人に射殺された。 ポッドは最後の力を振り絞って「パオ−ン!!」と叫ぼうとしたが、そんな力は出かった。 その数人の原住民以外、最後を看取ったものはいなかった。
次の日、日本人観光客達はすぐさま帰り、原住民達は、何も起こっていなかったかの様にいつも通りの生活を送ろうとしていた。
−THE END−
−明日以降に続く−
SPECIAL THANKS TO スウィーティー福和&永田一番絞り
[ぢぇんのコメント] これってほとんど永田一番絞りさんが考えたでしょ?当たってるっしょ?
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