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「奇想の源流」島田荘司対談集
2007年10月30日(火)
「探偵小説論」「日本人論」「自動車論」「社会論」の4つに章分けされた対談集。
私は自動車に関してはまったく興味ないので自動車論は読み飛ばしましたが…、日本人論と社会論はおもしろかったです。
読もうと思ったのは、死刑廃止についての対談を読みたかったからです。「死刑囚・秋好英明との書簡集」はまだ読み終わってないのですが…。(重くて持ち歩きにくいので)

死刑制度に関しては、ほんとに考えさせられます。
ただ、島田荘司氏の話などを読んでいて納得できない点もあって、それは遺族が犯人に対して不満を抱くのは経済的な事情が大きいと言っている点です。大黒柱を殺されて生活に困窮するから、憎しみを忘れようとしても忘れられない、経済的に救われれば軽減するというんですが…そういう点もあるんだろうけど、そうかなあ…と思ってしまうことがひとつ。
それから、「七十歳ぐらいになった犯人が出所してきて、自分がやっぱり彼を許せないと思えば、自分の人生と引き換えにして自分で殺しますね。(中略)やっぱり人に頼ろうとは思わないです。」という言葉。
死刑制度があるのは、これを防ぐためじゃないんですか?
過失などで殺人を犯してしまった人間までもが、遺族の判断で勝手な私刑にあわないようにするため、社会の秩序を保つため、国家が(一応公正にという建前で)代行しているのでは?

対談相手の浅井氏が、死刑廃止を訴えると「自分が最愛の人間を殺されてもそう言えるのか?」と必ず言われるが、そういう人には「自分か最愛の人間がやむをえない事情で殺人を犯してしまって死刑にされるとしても、それを許しますか?」と訊くのだそうです。
死刑判決が下されるのは、情状酌量の余地も無いような事件のみであると信じたいのですが……。


ところで、内容には関係ないけど、誤字脱字がものすごく多い本でした。


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