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「結婚の条件」小倉千加子
2005年07月09日(土)
この本を読もうと思ったきっかけは「女の人生すごろく」の感想にも書きましたが、少子化の責任の一端を担うものとして「どうしてみんなが(自分が)結婚しないのか」に興味があるのです。
帯に「これだけ結婚したいのに、世界一の晩婚化国日本」と書かれているのですが、私は常々疑問でした。ほんとにみんな結婚したいと思ってるんだろうか?と。テレビなどでも独身のある程度年のいった女性は「結婚したい」とよく言ってますが、ほんとかな?とずっと思ってました。
自然な出会いなどないし、そういう目で探そうと思わなければ相手など見つからない、というのはその通りだと思うのですよ。だったら、結婚したいと思ってる人なら見つかるだろう、それなのになぜ「できない」んだろう?と思って。

本書で言われているのは、「就職と結婚は同じである。究極のところ、選ぶことをやめればできるが、無意識のレベルで選んでいるから就職も結婚もできないのである」ということです。
できるだけ好条件の結婚を望み続けて、結局結婚を先延ばしにしている人が増えている…らしいです。
結婚に対して女性が求めること(求められること)を考えると、確かにそうかもしれないと思います。

結局、「年頃になったら結婚するのが当たり前」という価値観が崩れたから、こういう状態なんですよね。どんなに悪条件であっても、「当たり前」だったら、みんなどんなことでもするんです。でも当たり前じゃない。当たり前だと思っている人というのは根強くいますが、結婚しない人の存在もある程度は認められている。
就職しない人というのも同じですよね。生活していけないから、どんな仕事でもしたけれど、しなくても生きていけることに気づいてしまった人は、就職「できない」んだと思います。

「この国の少子化対応政策は、ことごとくツボをはずしている」という指摘にも同意。どんな政策を行っているのか詳しく知ってるわけではないですが。
現在の世界の少子化トップ3はドイツ・イタリア・日本という、第2次世界大戦の枢軸国三国なんだそうです。
「かつてファシズムの国家体制によって、遅れていた近代化を一気に推し進めようとし、結果的に連合国に敗北した三カ国が、戦後五十年経って少子化に見舞われているのである。少子化は、政治における何らかの問題の予期せぬ結果だと考えるのが妥当である。日独伊は、戦前から女性に母性と主婦性を強要する国でもあった。その国で、女たちは結婚することと母になることに静かに反乱を始めているのだ。」

結婚という制度、夫婦・家族・男女の関係に対しての考え方には、若い世代と今の国を動かしている世代によって、隔たりがあるのではないでしょうか。
世代が入れ替わった時、根本的な価値観が見つめなおされ、新しい政策が考えられるんじゃないかな。そうなるといいな。
と、他力本願ながら、そう思うのです。


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