日々是修行也
BBS









登場する人物・団体・店名等はすべて架空のもので、仮に存在していたとしても単なる偶然です。 また、暴力・犯罪・性的描写も個人の思い込みによる勝手な想像です。

2005年01月18日(火) 究極!? ハンバーグ  (画像入り)

昨日のつづき、

S美に連れて行けといわれたお店に電話をして夜の7時に予約を入れた。

「3000円もするけど滅茶苦茶おいしいんだって、、」と


電話口に出たのはちょっと根暗そうな男性、何をオーダーするのか聞いてくるので「ハンバーグをオーダーする予定です」と伝えこちらの名前と携帯番号を伝える。



S美との待ち合わせは五反田駅に6時50分


5分前集合をモットーにしている俺は6時45分五反田駅に到着する。


S美からメール着信、18:51 「今渋谷駅通過中!7時丁度に着きそう」

”じゃ先にお店に向かってるから、改札を出て左手、歩道橋を渡り八つ山通りを品川方面に真っ直ぐ歩いてきて”と返信する。


その後、お店のすぐ近くにあるレストラン”TO THE HERB”の画像を添付して「この前で待ってる」と追伸メール。






S美からメール着信、18:55 「え、わかんないよ、それどこ?」


「駅から通りを真っ直ぐ道なりに歩いてきて左手にあるお店」と伝える。



その後、S美からの連絡が途絶えた



19:10 「着かない」とS美からメール


”ん?? 山手線の電車事故で到着してないのかなぁ?”と心配する。


しばらくしてS美から携帯に着信、「高輪台の先まで来たんだけど、まだ先?」


「高輪台?? 通り越してるよ、というか方向が全然違う!」


どうやら違う道(桜田通り)を登って行ったらしい。


慌てて桜田通りに小走りで向かう道すがら、「五反田駅に折り返して来い」と電話で伝えるがS美は完全にキレていた。


19:17 「もう帰る!わからん!」とメール着信。


「店に予約入れてるから、キャンセル出来ない。とりあえずタクシー拾って来い」とメールする。


そしてお店に電話を入れる。<19:18>

「7時に予約した”みろく”ですが、あと10分ぐらいで着きますので・・・」


「もう、いらっしゃらないと思っていたんですよぉ」 (明らかに呆れた口調)


「どうも、スミマセン」


「7時に遅れるならその前に連絡してきて下さい」 (同じくタカビーな口調で)


「はい、スイマセン・・・」(汗


しばし沈黙の後


「で、いまどちらなんですか?」


「今、高輪台です」


「それじゃ、10分じゃなくて15分はかかりますよねぇ」


「とにかく今から行きますので、宜しくお願いします」


「・・・じゃぁ、お待ちしてます・・・」


電話の出だしは平身低頭だったが、途中から徐々に怒りがこみ上げてきた。


過去にも同じように予約したレストランに遅れる旨の連絡を入れたことがあるのだが、「いえ、何か事故にでも遭われたかと心配しておりました。お待ちしておりますので慌てずにゆっくりお越しください」という対応をしてくれたお店がある。(某フレンチレストラン


そりゃ、確かに7時前に電話を入れるのが常識かも知れないけど、移動中の電車の中に閉じ込められていたり、何らかの事故で止む終えず遅れて連絡する事もあるだろう。 そんな目に見えない客からの電話連絡に対して優しさの微塵もない電話口での対応・・・。


俺はお客からの電話に対してもホスピタリティーを提供するのが一流といわれるお店の条件だと思うんだが、、、。(しかも、面識も無い相手に向かって、よくぞそこまで言えるなぁ、、と)


S美とはまだ会えていないし、このままバックレて帰ろうかとも考えた。 でも、そんなに絶品の味なら一度は食べてみないと、、、もう二度と行かないだろうけど・・・と気を取り直しお店に向かう。



7時半、お店に着くとカウンターテーブルの奥からオバチャンが、「もう一人の方は?」


「いや、その連れが道に迷ってまして・・・タクシーを拾って五反田から来させますので」


「ソニー通りを真っ直ぐ来れば迷う事なんてないでしょうに、、」とオバチャン


コートを脱いで席に着いたところでS美から電話が、


「いまタクシー拾ったけど、何処って言えばいい?」

「八つ山通りのジョナサンの前で停めてもらえ」

店を出てタクシーを迎えに行く。

タクシーから降りてきたS美は完全にムクレていたが、引き連れてお店に向かう。




「オーダーはハンバーグの200gを二つと、、」


「女性は200gでも十分でしょうけど、男性は・・・」言葉を濁すオバチャン、男は300g以上を頼めとプレッシャーをかけてくる。


「200g2つでいいです、あとサラダを1つ」 (正月太りで体重が気になってたし、この後別のお店にも行く予定だった)


「サラダは1つですか、、」 2人なんだから、普通2つ頼むだろうというオーラを放つオバチャン。


「はい、1つでいいです」(キッパリ)


「それから、ご飯を2皿と、ビールを1つ下さい」


「ビールはチェコのバドワイザーしか置いてないんですけど」


「・・・そうですか、じゃ ビールはいいです」 (俺はバドワイザーの水っぽい所が嫌いだ)


ここからチェコのビールが如何に美味しいかというオバチャンのセールストークが始まる。


要するに、チェコがバドワイザーの発祥の地である事。その味をそのままニューヨークに持っていって作ろうとしたが、良質の水や材料が手に入らなかったのであんな風な味(例のバドワイザー)になってしまった云々。


”あぁ、そんな話しは聞いたことあるなぁ、、”と思い出しつつ・・


「じゃ、一度飲んでみます」



出されたビールは、









やっぱり水っぽかった。  (アメリカン・バドワイザーの水が、もっとおいしくなった感じ)

確かに美味しい水で造られた事は判るし飲み易い。 でも、俺が好きなのは程よい苦味とコクだ。 (でも、出されたビールは何でも飲むけど・・・笑)




「世界800種類のビールを飲み比べて、その中から選んだ1品なんですよ」・・・とオバチャン


”所詮、瓶ビールはビンビールの味じゃ〜。ジョッキで飲むドラフト(生)ビールの美味しさにはかなわないんだよ!”と心の中で呟いた。。。(ヘタレな自分、、





<S美との会話>


「歩道橋を渡って真っ直ぐって書いたじゃん、」


「歩道橋なんて書いてなかった」


「んなこたぁ、無いよ、メールに書いたから」


「いや、書いてなかった」


「書いたメールの中身が途中で一部だけ消える訳無いじゃん」


S美は自分の携帯を取り出して「・・・あ、書いてあった。でも私は場所全然知らないんだから。」

「あのさぁ、自分で"ココ"に連れて行けってHP送ってきたくせにお店の場所全然知らなかったの?」


「うん、全然知らない。 だからぁ、五反田駅で待っててくれればいいじゃん。」


「お前今日会社休みだろ。そのくせ約束の時間に遅れてきたのはそっちじゃん、 それにメールで”着かない”って書かれても・・・その時は既に五反田駅から歩いていたのかも知れないけど、俺は電車事故か何かで五反田駅にも着いてないんだと心配したじゃん。 駅からの道がわからなかったら直ぐに電話してくればいいだろ。電車の中で電話がかけられない訳じゃないんだから、、」


「とにかく私は1キロ以上歩いたの!」S美






ようやく運ばれてきた最初のサラダ(840円)は、どうってこと無い普通の味。ドレッシングもお店が勝手にかけたもの。。。(~_~;)



そうこう話してるうちにメインのハンバーグが運ばれてきた。
(小皿に乗った”大根のすりおろし”と”醤油”と一緒に)






オバチャンの解説

「皿に出ている脂は19℃で融ける良質のモノです、ハンバーグが小さくなったら、ご飯1/3を皿に移して、大根おろしと醤油をかけて脂を絡めながらよく混ぜて召し上がって下さい、おいしいですよ。」


”つまりハンバーグは塩と胡椒だけの味付けで食べろ”と言う事。
(こだわりのペッパーとこだわりの塩らしいが)


一口ハンバーグを食べたS美の表情はガラリと一変し、急に含み笑顔に・・・。


「おいしい!! ハンバーグじゃないみたい、ステーキのお肉を食べてるみたい」


「なに、急にニヤケてんだよ。確かに美味しいね」



”ハンバーグの常識を覆す味だった。確かに大田原牛という素材は逸品だし、それを100%使って備長炭で焼き上げた肉は美味しいだろう。いや、美味しくて当然だとも思う、、、でも俺は豚肉との合挽でシェフ自慢のデミグラスソースがかかったハンバーグの方が好きだ。”





で、最後に混ぜる・・・(言われたまんま、、)↓







しかし、オバチャンの電話での対応やお店での鬱陶しいまでの解説。どうだ、ウマイだろう!と言わんばかりというか言ってた・・・(~_~;) (鼻高々の立ち振る舞い) 


美味いモン食わせてやってるんだから、客もウチの流儀に合わせろというようなプレッシャー


一流といわれるフレンチレストランにいるような”メートルドテル”のサービスとは程遠い出過ぎた説明



「どうでした? おいしかったです?!」 と何度も尋ねるオバチャン



「はい、とってもおいしかったです」



食後のデザートでは自家製のガトーショコラをオバチャンに薦められたが、S美は「パッションフルーツのアイス」をオーダー


「私はコーヒーを下さい、”S美に向かって”飲む?」  「うん」(S美)


「じゃコーヒーを2つ」


「はい、わかりました」(オバチャン)



S美に向かって、「あのさぁ、まさかあのオバチャン俺にもデザート持ってこないだろうなぁ」


「うーん、どうだろ!?持ってくるかもよぉ」(笑



「でも、頼んでないよな! 俺」


・・・・・

テーブルには2皿のパッションフルーツのアイスが運ばれてきた。



「この皮は食べられないよね」

「そう? 普通料理って食べられないものはお皿に載せないって聞くけど・・・確かにこの皮は食べられないね、、(~_~;)」


(パッションフルーツを半分に切り、中の果肉をくりぬいた部分にアイスを入れ、再び果肉をのせたもの)


パッションフルーツの酸味とアイスクリームの甘さが混ざった普通の味だった。


運ばれてきたコーヒーは「お砂糖やミルクは入れないで、なるべくブラックでお飲みください」(とオバチャン)

「・・・・」 (これも、ごく普通のコーヒー)




チェックを頼むと「11896円」と書かれた小さな紙切れを載せたトレーがやって来た。(スナックとかでよくあるアノ紙切れ、、)


会計を済ませ、ハンガーに架けられて”コートを自分で取り”店を後にした。




厳しい寒さの中、五反田駅方面へと歩き”土風呂”へと足を運ぶ


掘りごたつで味わう焼酎の蕎麦湯割がホット一息つかせてくれる・・・これまたウマかった。





焼酎を飲み交わしながら秋葉原のメイド喫茶についてS美からアレコレ説明を受ける。


「あれって、深夜の2時とか3時に12チャンネルでやってるアニメ好きのオタクが好んで行くようなお店だよ。見たことあるの?」

「いや、全然無い。 というか、たまにチャンネルひねるとそんなアニメやってるの見かけるけど、全く興味ないし」


「そんなんで、行っても楽しくないと思うよ〜」


「そうかなぁ、、、」


「皆、アニメに出てくるようなキャラを求めてそういうお店に集まってくるんだから」


「そんな、オタクをウォッチングするのもいいかな〜と思って」と、あまり説得力の無い俺の発言。



まったく興味が無い、そんなメイド喫茶・・・行くことが出来るんだろうか!? (笑






<総括>

大田原牛は確かにウマイ! 値段設定もあの味ならリーズナブルで納得がいく。・・・でも、あのお店のお仕着せがましい”取扱い説明指南”サービスは二度と足を運びたくなくなる。

素材の味を100%引出す塩と胡椒で提供されるハンバーグは逸品でした。 (でもそれ以外はごく普通の味)

オバチャン!

「客に自分の嗜好を押し付けるな。 オーダーはキチンと確認しろ。レストランにわざわざ足を運ぶのは料理もさることながら一緒に食べる人との会話を楽しみに行ってるんだから、素材の説明は必要最低限にして、黒子に徹してくれ。 あと、やっぱビールは生に限る!!」


命名: <<< 出前だったら、また食べてもいいハンバーグ屋 >>>



今日の昼、S美からGreeting Cardメールが届いた。


「昨日はごちそうさまでした!あのハンバーグのジューシーさには私の不機嫌もぶっ飛びました(笑)お店のおばちゃんはちょっと薀蓄が多めだったけど、大田原牛に免じて許してあげようぜ!」





いやだ






”今度、味もサービスも最高のお店に連れて行ってやるよ”


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弥勒(みろく) [MAIL]

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