2003年07月30日(水) 漫画的�Α船屮薀奪�ジャックによろしくしたいのかほんとに
ハローエブリワン。井ノ本です。
たまにはメジャーどころの話を。 「ブラックジャックによろしく」の単行本を買っています。 6巻出ましたね。 がん治療編。 ページめくっていきなり注意書きがあってかなり萎えました。
<以下引用>
「このがん編は長期にわたる物語です。衝撃的な情報が多々含まれますが、 どうか、がん編の最後までお読みになってご判断ください」
<引用ここまで>
これがなければもっとおもしろく読めたんだけどなあ! まったく! 萎えるというかこれはアンフェアでしょう。
最後まで読ませたいなら読ませる展開にしろと。 医療というデリケートな問題を扱うから真摯にならざるを得ない、とか、 読者ひとりひとりに考えてもらいたいから途中で読むのをやめないでほしい、とか、 言わんとすることは想像できます。 でもそれを言っちゃあおしまいでしょう。 車寅次郎も泣き出します。
「ブラックジャックによろしく」自体はふつうにおもろい漫画です。 一生懸命描いてるなーと思います。 でも一生懸命さが鼻につくのも事実。 あと主人公がうぜえ。 道徳っぽいような正論が前面に出てくるのって苦手です。 身もフタもないんだもの。 そこで議論終わっちゃうし。
世の中いいことのほうが少ないしここをなんとかすればもっとよくなるんじゃないかということは腐るほどあります。 じゃあどうすればいいのという話になったとき理想を語ったって意味がない。 実現せんから理想というのです。 どのへんが現実的に達成可能か落としどころを考えんと。 「ブラックジャックによろしく」の主人公がうざいのはそのへんだなあ。 じゃあお前になにができるんだ、と。 考えもせんで理想を振りかざすのはアホだと思う。 わたしが患者だったらこんな研修医がきたら即効変えてもらう。 患者のこと実は考えてないでしょーこの主人公。 自分はこう思う、ばっかで。 がん編になってからさらにウザさが。 医者だって本来はサービス業のはず。 (わかってない医者がほとんどだけど) 患者=顧客の声をちゃんと聞けば?とか思ってしまう。 聞いた上でプロとして考えて判断せえよ、と思ってしまう。 まじめなのはいいけどさあ、とか言いたくなる。 愚直ってのと愚鈍ってのとは別なわけで。 とはいえそのへんは作家の個性というか演出のしかたの問題なので、 それはそれとして割り切って読んではおりました。 あえてウザキャラにすることで際立つものもあるわけですし。 しかしなー。
何が嫌かってわたしの今の時点のこのような感想も単行本の頭である意味否定してきてるってことがいやなのですよ。 読者に理解を強いるなよ。 受け取り方なんて自由じゃん。 ほんとに社会のなんとかを暴きたいならフィクションの漫画でやるなよ。 ノンフィクションでやれよ。 ノンフィクションでやるには障壁が多すぎるだろうし今の形態のほうが手に取ってもらいやすいって考えたのかもしんないけど、 どっちかとればどっちかをあきらめなきゃいけないわけだからさー。 より多くの人に読まれやすくした時点で自分の意見は届きにくくなるってことくらい前提として踏まえんと。
ブラックジャックによろしくとかいってもなー。 一番迷惑なのはブラックジャックだろ。 ブラックジャックは別にそんな大仰なこと単行本にいっこも書いてなかったけど考えさせられた。 なによりマンガとしておもしろかった。 よろしくしたいんならそのへんもうちょっと考えてみたらどーなのか。
これに限らず作品そのものじゃないところで作品を貶めてる作家ってけっこういるよなあ。 なんかまだぷんすかしてるのでまたこの話は書きます。 ぷんすかぷん。 |
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