言の葉
DiaryINDEX|past|will
| 2003年12月21日(日) |
摩天楼を見上げながら |
休日前の新宿は 思った以上に人でごったがえしていて 出掛けたのを後悔したくなるくらい 歩くのにも苦労するものだ
カラオケも一時間で追い出されて しかたなく歩き始めて なんとなく目指した摩天楼の先
いろんなことを初めて経験した公園は 当時の面影もなく ただ世を斜に眺める人たちの住処と化していた
高層ビルの大きなガラスの前に集まって 踊り狂う若者たちも 公園で段ボールにくるまって眠る人たちも 本質的に同じ魂の持ち主であって 本人たちがそれに気づくも気づかぬも 世の中と少しずつ乖離しながらも すがり続けるんだろうって思った
寒さに震えながら ベンチに座って一服しながら 空を見上げると そこにはほんのわずかな星がのぞくだけで 天を目指した人の欲望をせせらわらうかのようだった
そんな地面にへばりつきながら なんとか暮らす自分だって やっぱりすがりつくものを求めているのであって それだけは信じてもらえたらと切実に願う
「早くしないと闇に捕まっちゃう」という声を はるか遠い過去から語りかけられながら 冬のビル風の間を縫うように歩き続ける
↑ 押すと言葉がかわる投票釦
クリスマスのイルミネーションは 慎ましやかに煌めくものなんだ
5638
My追加
|