言の葉
DiaryINDEX|past|will
| 2003年11月09日(日) |
ドキドキしてもいいですか? |
日曜夜 深夜の東名高速は雨にけぶっていた
土砂降りじゃないかぎり いつものペースで走り続ける 過激にとばすわけでもなく さりとてちんまりと走るわけでもない ほどほどの速さというやつで
東京まであと30分くらい そのあたりだったろうか 雨も小降りになり 車もまばらで順調に流していた
ふと気づくと数百メートル先にある 高速バス停の出口あたりで赤色回転灯が ギラギラしている 「結構ダミーって多いんだよね」 なんて一人ごちながら 視線を前方に戻そうとした瞬間 何かがアタマをよぎる
いつものと何か違う… そう勘がうったえるので アクセルをゆるめつつ 赤い光を見つめる
本物だった 一瞬にして縮み上がる心臓 すぐに一息 その後ろには捕獲された生け贄の ハザードランプがむなしく点滅する 気をつけて走っているとはいえ やはり検挙された車を見るのは 妙に緊張する
東京に着いて 環八を北上する いつもは渋滞しているこの道も 日曜日の深夜ともなれば スムーズに流れていく
西武線をくぐる長いトンネルに入る時 隣に並んだ軽自動車が妙に突っかかってきた 「どうせトンネルに入るから ダッシュで置き去りにしてやるか」 ちらっと脳裏をよぎるよからぬ願望 そのトンネルは普通のトンネルと違って 入った途端に平均時速がアップして 80キロで巡航する車がほとんどなんだ
信号がかわってダッシュで飛び出し トンネル内に突入した 遠く先 トンネルの真ん中あたりで またしても赤色回転灯 (あんなトコに赤ランプあったかな?) 疑問とも予感ともつかぬ思いにひかれて 急激にスピードを落とす そこは緊急避難帯だった 覆面パトカーが斜めに車を突っ込んでいる その目の前にあるのは またしても捕獲されたハザード
平然としたフリをして 粛々と車の列は進んだ (はぁーっ、こんな夜中に何台スピード違反検挙してるんだか) 我が身をすり抜けた厄災を後方に流して トンネルの出口へと向かう
↑ 押すと言葉がかわる投票釦
これには本当に驚いた 一挙に跳ね上がる心臓の鼓動
「違うドキドキなら大歓迎なのにな」 ってつぶやいてみても始まらない
3887
My追加
|