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言の葉
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2003年07月18日(金) ロサンゼルスnight-3


朝陽のまぶしさに目覚めた時
彼女はもう部屋を去っていた

(そういえば、今日は早番のシフトだっていってたっけ)

ボクは再びまどろんだ
ベッドの中に残された
彼女のぬくもりを抱きしめるように



再び気づいた時にはチェックアウトの時間が迫っていた
あわてて荷造りしたボクは
これからどうしようかなって考えつつ
ある種の決意を胸にフロントへと急いだ

彼女はコンシェルジュで仕事をしていた

チェックアウト客の喧噪の向こう側で働く彼女の姿を
遠くのソファに沈み込んで眺めていた

ふとボクの視線に気づいた彼女は
はにかんだように微笑みながら
そっと手をふる

チェックアウトに立ったボクの前に彼女がやってきた

「チェックアウトでございますか?」
「はい」
「冷蔵庫の中でご利用になったものはございますでしょうか?」
「いえ、何もないです」
「ご利用ありがとございました」
いとも簡単に終わった

最後にボクの瞳をのぞき込んだ彼女は
あのしびれるような視線をボクに送り込んだ
「現実には映画や小説のようにドラマは生まれない」
こんな言葉がボクの頭の中で旋回していた

夢のような一夜はきっと夢だったのに違いない
そんな感傷を胸にしたボクは
空港へのリムジンに乗り込んだ

抜けるように青いカリフォルニアの空は
ちょっと残酷な気分だった




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続きが気になる方は
ロサンゼルスnight-解決編をごらんください


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