言の葉
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陽が少し傾きかけた時刻
会社の前の櫻並木にさしかかると はらはらと櫻の花びらが舞っていた まるで軽やかな雪のように
季節はずれの そしてほんの少しもの悲しい雪
中学校の入学式に時に 学校の隣を流れる川の堤防に並んでいた 櫻たちの舞台でも見るかのような花の散り際を思い出す
少しだけ大人に近づいた恥ずかしさと もう子どもではないのにというもどかしさが 共存したあの頃
その散りゆく櫻を眺めながら 自分の行く末に意味もない高揚感を抱え歩いた朝
心に掛けられた風景は 幾つになっても色あせることもない
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