言の葉
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| 2003年02月09日(日) |
Heart Wave |
「ここの通りはちょっと危険かも 通称ぼったくり通りって昔いってたよね」 「あそこのカップルはどうみても同伴出勤だねー」 なんて新宿の街でぐにもつかない事を話しながら (オレってなんてつまらないことしかいえないのかねえ)と 自嘲しつつ歩いたんだ キミは初めて見る新宿の歌舞伎町に興味津々で 見るものすべてが楽しかったみたいだったけど きっと無理してるんじゃないかな? ってなんとなく感じていたんだ
ぎこちない会話がほんの少しなめらかになってきたのは 二人が空腹を感じた時だったよね 女性のために店を予約するっていう如才なさを持ち合わせないボクは 目の前にあった居酒屋に飛び込んだ (ハズレだったらどうしよう。でも、それがダメな人なら きっとボクとは合わないってことだから 仕方ないよね) なんて自分を納得させながらメニューを開いた
ボクは別に美味しいものを食べるために その店に入ったわけじゃなくて キミとゆっくりと話がしたかっただけだった ついでにいうのなら 「美味しい」っていうのは 実際の味の問題よりも その場の雰囲気、楽しさに大きく左右されるものだと思う ただ、本当にどうしようもない店って 確かにあるんだけどさ
ただどんな食べ物が好きだとか どんな雰囲気が好きだとか キミの事を全然知らないんだなって自分で気づいて どうしたらこの空白を埋められるんだろうって 考えてしまった
店はハズレじゃなかったし キミとの時間もすごく素敵だった 電話できいたおっとりとした感じとは正反対の しっかりもののキミを感じたし
なによりもキミの原点である 好奇心を心地よく思ったんだ なんか大げさな言い方だけど ちゃんと「生きてる」って感じてさ
キミの実物は それまでボクがもっていたキミって人への感情を すごく大きなものにしてしまったんだ
キミが気づいているかいないかは別としてね
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